クラウドやビッグデータの時代となり、私たち一人ひとりの情報が、私たちの目の見えない形で取得され利活用されるようになった現在、これまでの価値観では対応できないような複雑な問題が発生しています。こうした状況を受け、10年ぶりに個人情報保護法の改正へ向けて大詰めの段階に入ってきました。
昨年から定期的にイベント「プライバシーフリークカフェ」を開催し、個人情報保護法改正についての議論を行ってきた、山本一郎、高木浩光、鈴木正朝の三氏の鼎談をまとめた書籍『ニッポンの個人情報』が翔泳社より発売となりました。刊行を記念して、2月19日から開催されている「Developers Summit 2015」(主催:翔泳社)でトークイベントが行われ、あらためて個人情報保護法改正とそれをめぐる、政府および各業界の動きについて語られました。
「個人情報」の定義から、Suicaデータの社外提供、ベネッセの個人情報流出などの事例、制度改正の枠組みのどこに問題があるのか、データが国境を超える現在、国内外の規制の違いにどう対処するのかまで幅広い議論を収録。「オプトアウト」「クッキー」といった用語解説も充実しているので、込み入った議論もしっかり読み進めることができます。
●『ニッポンの個人情報「個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ』内容構成
第1章 「個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ
第2章 Suica履歴は個人データでした
第3章 そんな大綱で大丈夫か?
第4章 だまし討ち、ダメ。ゼッタイ。
第5章 漏洩が問題なのではない、名寄せが問題なのである
第6章 見えないと、不安。
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