SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

未来を「つくる」天才を育てる学校“BAPA”に迫る

PARTY中村洋基氏とバスキュール馬場鑑平氏に聞く「BAPA」1期目の反省と、2期目の取り組み

 BAPAという学校をご存知ですか?「Both Art and Programming Academy」略してBAPA。「アートとプログラミングの両方ができる天才」を育てることを目標に掲げるBAPAの取り組みに迫る本連載。今回は、講師を務めるバスキュールの馬場 鑑平氏とPARTYの中村 洋基氏にお話を伺いました。

BAPAでコラボレーションを学んでほしい

 バスキュールとPARTYが主催するクリエイターのための学校「Both Art and Programming Academy」略してBAPA。デザインとプログラミングの両面からクリエイティブを学ぶ場としてスタートし、今年で2期目を迎えています。前回はBAPA設立の背景とビジョンを紹介しましたが、今回は講師を務めるバスキュールの馬場 鑑平氏とPARTYの中村 洋基氏に、BAPA1期の振り返りと2期目の取り組みについて伺いました。

株式会社パーティー クリエイティブディレクター中村洋基氏(左)、株式会社バスキュール クリエイティブディレクター馬場鑑平氏(右)
株式会社パーティー クリエイティブディレクター 中村 洋基氏(左)
株式会社バスキュール クリエイティブディレクター 馬場 鑑平氏(右)

――1期からBAPAに参加されていますが、どのような関わり方をされているのでしょうか?

中村氏:講師として紹介されますが、どちらかというと運営に回って、BAPAという場所全体を盛り上げていく役目でありたいと考えています。元々バスキュールの朴さんと当社の伊藤がBAPAの構想を始めた段階で、私や鑑平さん(馬場氏)達に声がかかりました。ですから、元々立ち上げから関わっていますし、運営をしてきました。

馬場氏:僕も中村さんと同様で、BAPAに立ち上げから参加しています。メンターと呼ばれる、困っている生徒がいたら相談に乗るということも担当しています。

――BAPAをどのような場所にしたいと考えていらっしゃいますか?

馬場氏:BAPAという取り組みの大前提として、Web広告業界がカッコイイと思われなくなってきている、あまり才能が集まってこなくなってきている、という危機感がありました。そのため、才能が集まる場をつくりたいという考えが根本にあります。

 その上でBAPAをどのような場にしたいかを考えると、専門職の敷居を越えて作品をつくりあげるために、他の人とコラボレーションをする方法を学べる場になればと考えています。

 制作の現場にいる人は多くの場合、デザイナーやエンジニアといった専門職に就いています。どうしても普段の仕事だと、自分たちの思い通りに企画を進められることは99%無い。上位下達で「こういうのを作ってください」と依頼がきて、制作する場合も多いです。しかし、BAPAではお互いが対等な立場に立って、いかに目標を設定して、ゴールに向かって作業していくか、というクリエイティブの本当に基本的な考え方や進め方を学んでもらえればと思います。

コラボレーションとは、責任を持ち続けること

――BAPAのコンセプトとして、アートとプログラミング両方できる天才を育てるというものがあるかと思います。チームで取り組むという考え方と、一人で色々なことができるという考え方は矛盾しないのでしょうか?

中村氏:クリエイターはエゴイストであり、リーダーである必要があると思います。チーム力を高めるということも重要だし、全部自分でやるという気概を持つことも必要です。例えば自分で考えて、提案して、デザインして、プログラミングしたら、自分の考えから一番ぶれないものができるに決まっている。けれど、チームで取り組むことによって、さらに相乗効果を生み出せるかもしれません。

 ですから、自分で何でもできる力を身につけるために、デザインとプログラミングの両方で考えられるようになろう、という考え方をひとつ持っている必要がある。一方で、講義やワークショップの中では、チームワークも大事にする。二律背反ですが、どちらも大事な視点です。

馬場氏:とはいえ、スキル的に全領域を一人でカバーするのはもはや不可能です。技術も成熟してきて、求められるハードルが上がっている。もちろん一人で全部できれば良いけれど、全部やったところでたかが知れているわけです。そのため、誰かと組むことが大事になってくる。けれど、チームを組んだところで、プロジェクトに対して自分がコミットする部分がなければ意味がない。そう考えると、やはり自分に何かの力が必要なのです。

 何故なら、コラボレーションは「自分はここまで、じゃあ君はここをお願い」というものではないからです。チーム全員がプロジェクト全てに対して、責任を持ち続けないといけない。自分ができることはきちんと担当を全うするし、他人がやるべきことに対しても意見すべきことは言う。そのためには、中村さんが言った2つの視点が必要です。そういう、コラボレーションしてモノを作るということをBAPAの学生さんには体験してほしいと思いますね。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
コンセプトで悩むより、制作を通して刺激を受けてほしい

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
未来を「つくる」天才を育てる学校“BAPA”に迫る連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/05/19 14:00 https://markezine.jp/article/detail/22291

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング