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Twitterプロモーションの最新動向を追う(AD)

鍵はリアルタイム性とクリエイティブテスト、DeNAとGMOペパボが明かすTwitter活用の秘訣

 Twitterの膨大なユーザーデータやリアルタイム性を活かし、様々な施策を行うDeNAとGMOペパボ。今回、DeNAの川口氏、GMOペパボの杉山氏、池田氏に具体的なTwitterの活用方法や利用メリット、Twitterに適したクリエイティブなど知見を聞いた。

注力商品のプロモーションを成功させるために

 DeNAの川口氏は、アプリ全般のウェブプロモーションを担当。Twitterは主に広告で活用しているという。一方、GMOペパボの杉山氏はプロモーション戦略グループのマネージャー。今回施策を打ったハンドメイド作品の通販・販売サービス「minne(ミンネ)」を始め、同社が展開するサービスを横断してプロモーション案件を担当しており、Twitterは新規獲得の主要な出稿先だという。また、同社の池田氏は、minne事業部マーケティングチームに所属。Twitterではminneに関する出稿を担当している。

株式会社ディー・エヌ・エー マーケティング本部 デジタルマーケティング部 川口隆史氏(右)、GMOペパボ株式会社 プロモーション戦略グループマネージャー兼minne事業部マーケティングチームリーダー 杉山寛氏(中央)、同社 minne事業部 プロモーションチーム 池田あずさ氏(左)
株式会社ディー・エヌ・エー マーケティング本部 デジタルマーケティング部 川口隆史氏(右)
GMOペパボ株式会社 プロモーション戦略グループマネージャー 兼
minne事業部マーケティングチームリーダー 杉山寛氏(中央)
同社 minne事業部 プロモーションチーム 池田あずさ氏(左)

 今回、3人にTwitter活用のコツや課題、今後の展開など詳しい話を伺った。

――今回、Twitterをどのように活用されたのでしょうか。

川口氏:弊社では様々なアプリを展開していますが、その中の注力商品に「七つの大罪」という人気アニメのゲームアプリ「七つの大罪 ポケットの中の騎士団」があります。今回、そのアプリのプロモーションとして、アニメ放映中にテレビCMを打つと同時に、そのCMを見て興味を持ってくれた人をしっかり取り込むための導線づくりにTwitter施策を活用しました。

杉山氏:弊社で施策を打ったのは、「minne」という12.4万人の作家による131万点もの作品が販売・展示されている国内最大のCtoCハンドメイドマーケットアプリです。今期は全社の利益をminneへの先行投資に充てるほど力を入れています。そこで、様々な方法で、新規ユーザーを獲得するための仕掛けをしています。

池田氏:もともとminneのTwitterアカウント自体にフォロワーが10万人いました。広告施策はもちろん、作家さんとコミュニケーションをとったり、売れそうな作品をピックアップしてアピールしたりと、コミュニケーションツールとしても使っています。ですから、Twitterとの相性はかなり良いと感じていました。そこで今回、Twitterの活用も考えました。

CM放送時にリアルタイムでアプローチ、DeNAのテレビ連動施策

――具体的にどういった施策を打たれたのですか。

川口氏:「七つの大罪」のアニメは2014年10月から2015年3月の日曜に放映されていました。アニメ放送の枠でCMを打っていたのですが、最終回が近くなってきた時期に、まさにアニメとCMが放送されているタイミングに合わせて、Twitterテレビターゲティングを用いて広告の配信を行い、アプリのダウンロードを促しました。

七つの大罪 ポケットの中の騎士団
七つの大罪 ポケットの中の騎士団

テレビターゲティング
特定のTV番組に対して放送中や放送前後に反応しているユーザーにプロモツイートを表示するサービス。特定のTV番組やシリーズ物の番組に反応しているユーザーに、放送局またはジャンルを選んでプロモツイートを簡単に表示できる。

 ターゲットは、アニメを視聴していて、かつ弊社アプリのCMに興味を示しているユーザーです。KPIは、獲得効率を維持したまま、新規ダウンロード数をどれだけ伸ばせるかに設定しました。

――今回の施策を実施しようと考えた思ったきっかけは何でしょうか?

川口氏:アプリ自体は2015年の1月リリースで、サービス開始当初から本格的なプロモーションを展開しました。しかし、リリースから少し時間がたつと、それまで仕掛けた施策での新規獲得が鈍化してきた。一方で、テレビCMを打つと獲得量がある程度跳ね上がるという状況でした。そこで、CMで興味はもってくれるものの、アプリのダウンロードにたどり着いていない潜在ユーザーに、Twitterでアプリを届けたかったのが理由ですね。

 他メディアでも「七つの大罪」に興味を持っているユーザーをターゲティングすることはできます。しかし、今回のようにターゲット層がCMを見たその瞬間にアプローチすることは難しい。Twitterは、このリアルタイム性が他と違って魅力的だったんです。

第三者配信なら、minneの世界観を棄損しない

――minneでは第三者配信とテレビCMの施策を組み合わせて、目標CPI入札にシフトされたと聞いています。具体的に教えてください。

杉山氏:実は、minneはこれまで大規模な広告出稿はしてきませんでした。ですが、先ほど申し上げた通り、今期はminneの規模拡大を目指す方針をとったので、2015年2月からテレビCMを始めました。そのタイミングでTwitterにも出稿しています。

 その際に非常に良い成果が得られたので、継続して利用しています。そして5月には、さらなるエンゲージメント向上を目指して、1か月間第三者配信を行いました。週1ペースで新クリエイティブを追加していました。CPI入札に関しても、基本的にはDeNAさんと同じで、KPIは新規獲得がメインだったので上限を設定していました。

第三者ツイート配信
ユーザーに大きな影響力を持つインフルエンサーのツイートをプロモツイート(広告ツイート)として配信するサービス。通常のツイートはフォロワーにしか配信されないが、このツイートは、アカウントのフォロワー以外にも、ターゲティングした任意のアカウントに配信することができる。もちろん、第三者ツイート配信がされたツイートには「プロモーション」表記が入る。
★その他の第三者ツイート配信の事例記事はこちら。King Japan×エウレカエイチーム

――CtoCサービスのminneはすでに作家とユーザーによって、世界観が形成されているかと思います。そこを崩さずに広告を打っていくのは難しそうですね。

minneで扱っている作品群
minne内の作品

杉山氏:だからこそ選んだ第三者配信でした。購入層のイメージに近づくように、読者モデルなどではなく一般の方で、ファッション感度の高い女性4名を選び発信してもらったのです。今までは作品を訴求していましたが、「こう使ったらかわいいよ」というような購入体験の部分を施策で押し出すことができました。作品を買った後の使い方までイメージしてもらえたかと思います。

――素人の方にお任せするのには、勇気が要りませんでしたか?

池田氏:事前にその方がどういったツイートをしているのかリサーチしたうえでお願いしたので、不安はなかったですね。ツイート内容も、写真付きであること、minneで購入したことを明記すること以外は、全てお任せしました。おかげで、「こういうの買ったよ」とか「こういうアクセに合わせるといいかも」など、様々なメッセージを発していただけました。

杉山氏:成果としても、エンゲージメントは1.6倍獲得数は4.5倍になりました。CPIについても大幅な削減に成功しています。非常によい結果が出せたのではないかと考えています。

Twitter経由で獲得が約5倍に、圧倒的な獲得ボリュームと拡散力

――他の媒体でも施策はされているかと思います。Twitterと比較したときに違いはありましたか?

杉山氏:そもそも、獲得できるボリューム感が全く違いますね。

川口氏:それは私も感じました。特に若年層向けのプロダクトだと顕著です。また、Twitterの強みであるリアルタイム性があるので、テレビ連動の際は飛び抜けて良い結果が出た印象です。具体的には、Twitter広告経由で入って来たユーザーは、CM前に比べて約5倍に増えました。

池田氏:拡散のされやすさも特徴だと思います。minneで出したクリエイティブに対して、「この右上の指輪が欲しい」などの感想付きでリツイートしてくれるかたが多いです。多いものだと1つのツイートが1,000回以上リツイートされました。

――ユーザーを大量獲得すると、その分ユーザーの質が下がるような気がします。

池田氏:最初はそれを懸念していたのですが、実際はむしろ購入に前向きなユーザーが増えた印象です。ツイートを見て「これほしいな、私も使ってみたいな」と思って訪れてくれるためでしょうか。登録率も他媒体より高めですね。

また、元々のユーザーは20代以上の女性が多かったのですが、ユーザーの年齢層もぐっと広がり、多様性も出てきたと感じています。

川口氏:弊社でもRR(リテンションレート)や課金率が通常よりも良かったですね。きちんとターゲティングをして、興味のあるユーザーに絞って訴求できたことが効果的だったのだと思います。

キレイすぎもだめ? 2社が明かす「Twitterでウケるクリエイティブ」

――Twitterを活用する際、クリエイティブによっても効果は左右されるものでしょうか?

池田氏:クリエイティブは重要だと思います。サービス内で反応が良いクリエイティブと、Twitter内で反応が良いクリエイティブは別物です。当初は肌感覚に近かったので、両者の違いを社内で理解してもらうことに苦労しましたね。しかし、そこを妥協せずに「Twitterで成果が出るクリエイティブ」を目指して、何度もテストしながら作り直したことも施策成功のポイントだったと思います。最近では、良いクリエイティブの法則も見えてきました。

川口氏:それは面白いですね。よければ、法則を教えていただけませんか?

池田氏:minneの場合、青系の色味と季節感を出したものは反応していただけますね。あとは、画像の中に文字が入りすぎているものや、CMのセットなど写真がキレイすぎるもの、広告っぽさが出ているものはあまり結果が出ていません。それよりも、作品がいくつか並んでいるだけの方が反応が良いこともあります。

川口氏:タイムラインで流れてきたときには、視認性が重要なので、文字を細かく入れても読めないのでしょう。それよりも、写真をパッと見せて「あ、かわいい」と思わせる方が効果的なのですね。

――DeNAではクリエイティブのチェックはされたのですか?

川口氏:弊社の場合は、動画がとても効果的でした。アプリの内容がよくわかって、かつ、そこからすぐインストールできるという図式が効くようです。ちなみに、アプリプロモーションをメインで行っているので、TwitterのMAP(モバイルアプリプロモーション)施策が効果的です。Twitterさんにはぜひ、MAPの動画商品を出してもらえないかな、と思っているところです。

モバイルアプリプロモーション
通常のツイートと異なり、ツイート内にボタンを設置し、ユーザーをアプリストアに直接誘導ができるサービス。通常のプロモ商品と同様に、趣味や興味関心といったインタレストグラフに基づいたターゲティングが可能。
★その他のモバイルアプリプロモーションの事例記事はこちら。Donutsエイチーム

 また、世間の盛り上がりやイベントに乗ることもおすすめです。弊社には、キン肉マンのゲームアプリもあるのですが、キャラクターにちなんで29日金曜日の「キン肉マンの日」に合わせてプロモーションを打ったことがあります。これは反応が良かったですね。

池田氏:時流に乗ることは重要ですよね。minneではお店で探すのは難しいような、少し変わった作品をクリエイティブに活かしています。例えばお相撲さんのグッズ。実は「相撲女子」という方々が増えていて、お相撲さんグッズを集めているユーザーもいます。そこで、クリエイティブに反映させたところ狙い通りに当たりましたね。

杉山氏:「今、深海魚が流行ってるらしいよ!」などスタッフ同士で情報を共有して、minneの中からそれに合う作品をピックアップしてクリエイティブに活用しています。

リアルタイムにユーザーの興味関心をキャッチできる

――Twitterを活用することで、ユーザーの興味関心や流行の兆しを確認してクリエイティブに活かすこともできそうですね。

杉山氏:そうですね。また、Twitterはユーザーの反応を見てクリエイティブをどんどん変えていくことで、成果を上げられることも利点ですね。PDCAを回しやすいです。

川口氏:興味関心という点では、Twitterユーザーは自分の興味関心を隠さずにさらけ出していることも大きな特長だと感じます。実名が主流となるサービスでは興味を表明しにくいアニメやゲームといったジャンルでも、Twitterでは気兼ねなく感情が発信されています。

 今回テレビ連動施策を行って、リアルタイムにユーザーの興味関心をキャッチして、広告配信できる点が素晴らしいと感じました。恐らくユーザーを的確にターゲティングできる秘訣は、ここにあると感じます。

――今後は、Twitterを活用してどのような取り組みを進めていきたいですか?

池田氏:これまでのユーザー獲得施策プラス、minneで一つでも多くハンドメイド作品を買っていただけるように、リテンションの部分にも注力をしていきたいですね。

杉山氏:新しい作品がどんどん追加されるのがminneの特徴です。アプリを長い間起動していないユーザーも、今見たら欲しいものがある可能性があります。ですから、そういったユーザーに戻ってきてもらえる施策を打ちたいですね。

川口氏:今までよりさらに、リアルタイム性のメリットを追求していきたいです。また、Twitterは時間が経っても獲得数を維持できる貴重なメディアです。リリースして半年経った商品でもTwitterで施策を打つと新規が意外と取れる。他メディアだと新規獲得が難しくなった既存商品でも、Twitterなら獲得できる可能性が高いので、そのあたりもしっかりやっていきたいですね。

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/08/05 11:00 https://markezine.jp/article/detail/22733