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ファン心理をくすぐるアプローチ方法を探せ! 『激レアバイト』が続けるTwitter広告の研究に迫る

カギは大量&高速、1案件100パターンをテスト

MZ:1時間単位でレポートをチェックしチューニングをしているとのことですが、運用ではどのような点に気をつけているのでしょうか?

伊神:リーチを最大化するために、とにかく大量に、高速に、入稿と入れ替えを繰り返しています。コンテンツは2週間スパンで更新し、『激レアバイト』の案件数は常時3~8件あるのですが、案件ごとにクリエイティブを平均で25本用意しています。さらに、テキストをそれぞれ4パターンつくっています。ですから、仮に4案件ある場合は、4×25×4で400パターンあるわけです。

テストをしたクリエイティブ(一部)
テストをしたクリエイティブ(一部)

金井:なぜここまで注力しているのかというと、集客に関してTwitterの効果が高かったからです。

 しかし、効果を分析していくと案件によって効果にぶれがあることが分かりました。そこで、クリエイティブの研究がスタートしたのです。最初はバナーだけでしたが、テキストによっても反応が大きく異なることがわかり、25×4パターンの出稿がはじまりました。

テストをしたテキスト
テストをしたテキスト

 さらに、コンテンツによっても相性の良いクリエイティブにはかなり違いがあることがわかりました。今では、まずは当該コンテンツのターゲット層にどんなことが訴求できるのかを考えて3日でクリエイティブテストを行い、その結果をふまえて広告を打つ流れができています。

西原:コンテンツを軸にしてプロモーションをかける事例として、『激レアバイト』は圧倒的な成果をもって成功してらっしゃると思います。他と明らかに違うのが、やはり高速かつ大量に効果検証されていることですね。

F1好きはマシーンにときめく! ファンを惹きつけるコツとは?

MZ:膨大なテストをされてきた中で導かれた成功や失敗のパターンがあれば、教えて頂けませんか?

伊神:一つ目は、案件の魅力を広告展開の初日からきちんと伝えることが成功のコツです。例えば、コンテンツ側への確認に時間がかかってしまう場合には、魅力あるクリエイティブが展開できないということもあります。それではやはり遅くて、どれだけ良いコンテンツであっても応募数が落ちてしまいます。

 また、音楽フェスのバイトでは「関係者以外が立ち入ることができない特別な場所で仕事ができる」という訴求ができているか否かが重要でした。とにかくレア感が大切なんです。そもそも『激レアバイト』には、「本当にここでしかできない」「学びのある働く体験」という2つのコンセプトがあります。そこをクリエイティブにきちんと載せないと、カスタマーに伝わらないし、クリックもリツイートもされません。

金井:注意すべきは、案件によって、カスタマー(ファン)が興味を持つポイントは違うということ。『激レアバイト』で汎用的に打ち出している条件に「日給3万円」があります。通常の求人ならば、この金額に惹かれてアクションをとることが往々にしてあると思うのですが、『激レアバイト』はそうではない。コンテンツ自体に魅力を感じて応募してきてくださるのです。

 例えばF1に関するバイトの案件で、クリエイティブにそれぞれ、『日給3万円』『F1マシーン』『F1レーサー』を打ち出してテストしたところ、結果が一番良かったのは、なんとF1マシーンを全面に押し出したものでした。

CPAのよいバナーとテキストの組み合わせ
CPAのよいバナーとテキストの組み合わせ

 F1に詳しくない方にとっては、「え? マシーンがそんなにいいの?」と感じるかと思いますが、ファンにはとても魅力的なんですよね。案件に応募したいと思って頂けるファン層の心をくすぐるものは、やはり当事者にしかわかりません。私たちも様々な角度から仮説立てをしてクリエイティブを用意していますが、3割は外れます。多くのクリエイティブでテストすることの重要性を感じますし、面白さも感じますね。

市川:実は、Twitterからのリンク先は個別の案件ページではなく、他の求人も並列して紹介しているページです。ですから、F1バイトの広告から『激レアバイト』のサイトに来ても、他の案件を見られるわけです。しかし興味深いことに、全て日給3万で、激レアなバイトであるにもかかわらず、他の求人への応募はほとんどありません。カスタマーは目移りすることなく、興味のあるものだけに応募しているのです。そのため、案件の募集候補となる母集団が興味を持っている事柄を、ピンポイントで訴求する必要がありますね。

伊神:表現の面では、Twitterさんからアドバイスをいただいたのですが、テキストは広告らしくするよりも、カスタマーが投稿しているようなテンションや文体で書くことも大切ですね。

西原:Twitterは、ユーザーがコミュニケーションを楽しむプラットフォームなので、カジュアルで親しみのある距離感が効果を生むケースも多いんです。いかにも一方的な広告っぽいと、やはりスルーされやすいですね。

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『暇だ』とツイートしたらすぐ求人広告が届く、タイミングの良さ

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター
出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/02/22 12:00 https://markezine.jp/article/detail/23803

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