総選挙の順位が20位上昇すると在籍年数が1年伸びる?
AKB48グループの一大イベントと言えば、「選抜総選挙」。乃木坂46は生駒さんがAKB48兼任時に参加したのを除いて総選挙には参加しませんが、総選挙の順位と在籍年数の関係について見てみたいと思います。
在籍年数と総選挙の順位の因果関係は次のどちらでしょう?
- 在籍年数が長いと→総選挙の順位が上がる
- 総選挙の順位が上がると→在籍年数が伸びる(卒業が伸びる)
在籍年数が長くなった結果、ファンを獲得し順位上昇という経路も考えられますがここでは、2の推したことによって人気が出てアイドルとして活動できる期間が長くなった、と考えてみることにします。みんな大好き回帰分析の結果は以下の通り。

横軸に総選挙の最高順位(反転)、縦軸に在籍年数をとっています。総選挙で100位以内に入っているメンバーに絞られている点には注意が必要です。推定された係数からは総選挙の順位が一つ上昇すると、在籍年数が0.05年増加する傾向となっていました。
と、いうことは、推しの順位を20位上げることができれば卒業を1年遅らせることができる! かもしれません、できないかもしれません。
在籍年数と年齢と卒業と。
乃木坂46で認知度の高いと思われるメンバー、しばらくはショートカットで通していた生駒里奈さんで卒業イメージを想像してみましょう。生駒さんは現在20歳。乃木坂46のデビュー当初は16歳でした。40歳まで現役アイドルってことは……ちょっと想定し難い。では、30歳は? 絶対に可能性がないとは言えないけど、まぁないでしょう(直感)。25歳は? 続けているかもしれないし、続けていないかもしれない。微妙なところですね。
ここでポイントになるのが本人の「在籍年数」と「年齢」であると考えました。年齢の上昇に加えて在籍年数が卒業する確率に影響を与えているのではとの仮説です。
まず、「在籍年数」のヒストグラムを見てみましょう。縦軸は「人数」を横軸は「在籍年数」を表現しています。また、色の濃い部分は「現役」を薄い部分は「卒業」を表しています。

両グループ共に、在籍年数が2年以下で卒業しているメンバーが多く存在していますが、これは研究生のまま卒業したケースであると考えられます。乃木坂46については、4年と2年に集中しています。これは、乃木坂46は過去2回しか実施されていないためです。AKB48のオーディション回数は15回、ドラフト会議は2回を数える歴史を持ちます。凄っ。
続いて同様に「年齢」のヒストグラムを見ていきます。

ここでは一部、名前を表示しています。昨年末の紅白歌合戦を最後に卒業した高橋みなみさんは24歳ですが10年を超える在籍を数えました。
同期の小嶋陽菜さんはAKB48最年長メンバー、今年の4月で28歳を迎えます。まさにレジェンド。アラサーの模範的アイドル。篠田麻里子さんは27歳で卒業を決断しました。小嶋さんの今後にも注目です。
一方、乃木坂46ですが新内眞衣さん、深川麻衣さんが24歳、衛藤美彩さん、松村沙友理さん、白石麻衣さんが23歳と続いています。
続いて、「在籍年数」と「年齢」と卒業との関係を散布図で分析していきます。

横軸:「在籍年数」、縦軸:「年齢」
灰色:AKB48メンバー、紫色:乃木坂46メンバー
大円:現役メンバー、小円:卒業メンバー
左のルーキー・ゾーンから徐々に在籍年数と年齢を重ねて、右上のエリアであるベテラン・ゾーンへ向かうことになります。左下のルーキー・ゾーン、つまり研究生の時期に卒業してしまうメンバーも多いですね。また、卒業年齢に注目すると20歳以下が多いようです。秋元才加さん、倉持明日香さんの25歳というのはかなり年上であることが示唆されています。