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動画マーケティングの最新情報・成功事例を紹介!「動研」出張版

「5行以上の文章は全て動画にしたい」freeeの“マジで価値ある”動画コンテンツマーケティングに迫る

 中小企業のバックオフィス業務を変革するクラウド会計のfreee。クレドにある「マジで価値ある」マーケティングを実践するため、ユーザーに今まさに必要とされている情報を動画で発信する動画によるコンテンツマーケティングを実践。マイナンバーに関する動画はWebメディアや著名人にもとりあげられ広く話題になった(本記事はViibarが運営するメディア「動研」に掲載済みの記事を再編集して掲載している)。

インタビューイプロフィール

freee株式会社 マーケティング 岡田悠氏:freee株式会社 マーケティング担当。2014年にfreee入社後、オンラインを中心としてマーケティング全般に携わる。趣味は年末調整。

日本の中小企業のバックオフィス業務を変革する

Viibar:まず最初に、貴社のビジネスについて簡単にご説明いただけますでしょうか。

freee:freeeは、中小企業のようなスモールビジネスを営む方々に向けてクラウド型のバックオフィス支援ツールを提供している会社です。スモールビジネスの方々が、本業以外に必要な仕事の時間をできるだけ削減して、本業に集中できる環境を作ろう、というのが、我々のミッションです。

 現在、メインプロダクトとして経理や給与計算業務を効率化するクラウド型の業務支援ソフトを提供しており、最初のプロダクトをリリースしてからちょうど2016年3月で3年目になります。まず最初にリリースしたのはクラウド会計ソフトfreeeというもので、バックオフィス業務の中でも手間が掛かりがちな経理業務の効率化を図るものです。

 スモールビジネス向けなので、高い初期導入費用は頂かず、月額または年額の完全定額課金で利用可能です。また、自動でデータを取り込んだり、仕訳したり、複数アカウントを使いわけたり、といったクラウドならではの柔軟性を強みとしています。

 経理業務の仕組みを整えた後、次に着手したのは給与計算です。年末調整等を含め、給与事務、人事事務を一括してできるクラウド給与計算ソフトfreeeというサービスも立ち上げました。他にも、去年は会社設立が無料でできる会社設立freeeというサービスや、10月からマイナンバーが始まったので、マイナンバーに対応できるマイナンバー管理freeeというサービスもリリースしました。

Viibar:岡田さんの部署では、どのような業務をご担当されているのでしょうか。

freee:弊社のマーケティングチームには十数人が所属しており、大きく分けて三つのチームがあります。一つが個人事業主向けの確定申告をフックにしたマーケティングを行うチーム。もう一つが、スモールビジネスの会計を支える税理士さん向けにfreeeの事を知っていただくマーケティングを行うチーム。最後が法人向けで、スモールビジネスの方々に向けて各サービス横断のマーケティングを担当するチームです。私はこのチームに所属しています。

スモールビジネスの現場が“マジ”で知りたいことを動画にする

Viibar:先日、Viibarを活用してマイナンバーに関する動画を制作いただきましたが、「動画を制作しよう」とお考えになった背景を教えて下さい。

freee:2016年1月からマイナンバー制度が開始になり、企業も様々な対応が必要になるということで、2015年の4~5月くらいからfreeeにマイナンバー管理機能を作ろうと準備を始めました。私もサービスの要件定義から関わっていたんですが、様々な関連書類を読み込んで、調べれば調べるほどすごく難しい制度だと思ったんです(笑)。

 特に、freeeのメインユーザーであるスモールビジネス向けの情報は、世の中に殆ど用意されていませんでした。チームみんなで政府の資料を読み込んだり、色々な所に電話して聞いたりしたのですが、結局企業が何をすればいいのか分からず、「これでは誰も対応できないだろうな」と思ったんです。

 そんな時、弊社で運営している「経営ハッカー」というオウンドメディアでマイナンバー特集を連載してみたところ、ものすごいアクセスが集まったんです。「やっぱりマイナンバーには皆困っているんだな」と実感することになりました。

 その際に、マイナンバーを解説した動画がないかと調べてみたのですが、実際、役に立つようなものは見つかりませんでした。政府関連機関が用意している約15分もの解説動画などいくつか見つけたのですが、内容が難しすぎて、忙しいスモールビジネスの方々にはなかなか見ていただけないだろうと感じました。

 そこで、忙しいスモールビジネスの方々にも、マイナンバーの概要が1~2分でパッと伝わり、「まず最低限、これだけは対応しなければいけない」ということが分かる動画コンテンツを提供したいと思ったんです。もちろん、弊社でマイナンバー管理のサービスをリリースするという事もあるので、そのサービスの解説動画は必要だと思っていました。しかし、freeeを宣伝するだけでなく、マイナンバーとは何なのか、という事を一般の方に分かるように解説したコンテンツも作る方が「マジで価値がある」と思ったんです。

 当社のクレドに「マジで価値ある」っていうのがあるんです。それを社内の一番のポリシーにしていて、「マジ価値」って呼んでいます。この取り組みは「マジ価値」マーケティングの一貫でした。

freeeの価値基準

  • マジで価値ある:ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをする。
  • 理想ドリブン:理想から考える。現在のリソースやスキルにとらわれず挑戦しつづける。
  • アウトプット:思考 まず、アウトプットする。そして考え、改善する。
  • Hack Everything:取り組んでいることや持っているリソースの性質を深く理解する。その上で枠を超えて発想する。
  • あえて、共有する:人とチームを知る。知られるように共有する。オープンにフィードバックしあうことで一緒に成長する。

 その上で、説明の方法として文字だと凄く長くなる可能性が高いと考え、分かりやすさを重視した結果、動画という形を選びました。

90秒でわかる「マイナンバー制度とは?」

2分でわかる「マイナンバー、会社に必要な対応とは?」

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この記事の著者

小野 敬明(オノ タカアキ)

外資系コンサルティングファームにて戦略コンサルティングに従事した後、2014年に企業のデジタル動画マーケティングを支援する株式会社Viibarに参画。自社のマーケティング活動を統括すると共に、動画を活用したマーケティング戦略や、データを基にした動画の企画・制作メソッドの開発を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/05/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/24307

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