プレスリリースに載せた動画がメディアに取り上げられて話題に
Viibar:この動画はどのように利用されたのでしょうか。
freee:マイナンバー管理のサービスをリリースした際に、プレスリリースに動画をつけました(プレスリリースはこちら)。

2015年9~10月の時点では、実は政府関係者を除けば、会計ソフト会社がマイナンバーに一番詳しく、他に知っている人はほとんどいないという状態でした。そのため、まずはマイナンバー制度自体を知っていただかないと、サービスの必要性を世間の方にご理解いただくのは難しいと考え、そもそもマイナンバーとは、というところから説明し、その後サービスのコンセプトを説明するという2段階構えで動画を用意しました。
またYouTubeにもアップして広く公開したり、動画広告やFacebook広告の素材としても利用しました。更に既存のユーザー向けにも、メール配信などで動画のことをお知らせしました。
プレスリリースに載せた動画はかなり反響がありまして、TABI LABOさんを始めとした複数のニュースサイトに取り上げていただきました。
掲載記事例
- TABI LABOの記事:今さら聞けない……90秒でわかる「マイナンバー制度」
- ガジェット通信の記事:今さら聞けない……90秒でわかる「マイナンバー制度」
Viibar:動画の評判はどうでしたか?
freee:お客様から役に立ったという声を頂いたことはもちろん、衆議院議員の方にもTwitterでとりあげていただいて、すごく反響がありました(つぶやきはこちら)。また、社内でも評判はよく、サポートメンバー研修の一番最初のコンテンツとしても利用しています。
「マジで価値ある」と思えるなら、事前に数値化しきれなくても敢えて取り組む
Viibar:施策を実施する際、効果に関する目標はありましたか。
freee:一応YouTubeの再生数や、広告のCVRコンバージョン率などは見てはいました。ただ、今回は最初から「数字に縛られず、皆の役に立つものを作ろう」ということからはじめた施策なので、それが達成できれば良い、というか、それが出来れば他の数字もついてくると考えていました。弊社では、このような数値目標を縛りすぎず、中長期の目標や啓蒙を目的としたマーケティング施策を月に一度は行うようにしています。
Viibar:数値化が難しい施策のための予算があるのは大変珍しいですね。
freee:先ほど言及した「マジ価値」マーケティングの一貫で、数字が必ずしも見えていなくても、感覚的に自分たちが「マジで価値がある」と思えた施策は定期的にやってみる、という方針なんです。
もちろんそれだけでなく、客観的な裏付けもあります。弊社はカスタマーサポートを全て社内で行っていて、数フロアある会社の1フロアをほぼ全員サポートメンバーが占めています。
毎年今頃の確定申告の時期には、50~100人くらいが常に待機しています。そこには膨大な数の問い合わせが集まっており、ユーザーが「何に困っていそうか」ということをだいたい把握できるんです。マイナンバーもそこから抽出された悩みの一つでした。こうやって発見した悩みに対して、コンテンツを出していけば確実に皆に役に立つ情報になるはず、と考えています。