ガラケーからスマートフォンへいち早くシフト
── まずは市川さんについて教えて下さい。
私は、2008年にサイバーエージェントに新卒で入社をしました。はじめはSEOの新規営業を行っていたのですが、2009年に代表の山内と大友、そして私の3人でCyberZを立ち上げました。その後営業などを経て、現在のアドテクノロジー関連のプロダクト開発を行っています。
── 現在CyberZではどのような事業を行っていますか?
CyberZは、2009年4月にサイバーエージェントのグループ会社として設立された会社で、設立当初はフィーチャーフォン(ガラケー)の広告代理店でした。立ち上げから2年ほどはガラケーの代理店をしていたのですが、2011年4月にスマートフォンの台頭を受けて、事業をスマートフォン専業の広告代理事業へ一気にシフトし、現在はメイン事業となっています。
また、弊社ではF.O.Xを中心とした効果計測やアクセス解析、その他アドテクノロジーソリューションを提供しています。F.O.Xは国内で初めてスマホアプリ向け広告効果計測を実現したツールで、多くの広告主様にご導入頂いております。ですので、各メディアさんとの連携やお取り組みも活発なため、単純な広告計測だけではなくさまざまな広がりのある配信が可能です。
著しい成長を見せるスマートフォン広告市場
── 現在のスマホ広告市場の成長をどのように見ていますか?
スマートフォンの登場以来、その広告市場も成長は著しく、年率200%近い成長率を叩きだした年もありました。先日スマートフォン広告市場調査をリリースしたのですが、2015年の市場規模は約3700億円、2020年には倍の約7500億円に到達する予測です(詳細)。
ここ数年間は、近年稀な成長市場だったと言えるでしょう。一方で、どのような産業も成長率は市場の成熟と共になだらかになってくるわけですが、このスマートフォン広告市場も近年の動向を見ると、同じような動きをしているように思います。
── スマートフォン広告を利用するクライアント層はどのように変化してきたのでしょうか?
スマートフォン広告の爆発的な成長を支えていたのは、国内外のゲームデベロッパー企業でした。大規模な予算を持っているゲーム会社様が、膨大な広告予算を投下することで、スマートフォン広告市場は成長してきたのは事実だと思います。
しかしながら、ここ1、2年ほどで、クライアント層は明らか変化したと思います。ゲーム以外のECや不動産、消費財のお客様など、これまであまりスマートフォンに対して広告出稿をしてこなかった企業群が続々と参入してきています。
Webを中心にマネタイズしていたサービスや、ポータルサイト、また新規のサービスなどが挙げられます。他にも、旅行、ニュースなどサービスの幅も広がってきました。その背景としては、スマートフォンを経由して消費される時間が増え、スマートフォンからのアクションが無視できなくなったというのが正直なところだと思います。