リリース3か月で「BMW」「Yahoo!」「Nasdaq」等が導入
小川:ネット関連では米国のトレンドが日本に数年遅れでやってくるのが定説になっています。その意味で、先行事例は大変興味深いです。いくつかご紹介いただけないでしょうか。
中野:WRAP自体が2015年秋のリリースなので、まだ多くはないのですが、それでもリリースから3か月後には導入企業が2桁に上り、それも「BMW」や「Yahoo!」、「Nasdaq」といった、名だたる企業が活用を開始しています。
それらの企業はもともとモバイルコミュニケーションに意欲的で、それゆえ課題を感じていたところばかりです。だからこそ、WRAPのUIにすぐに価値を認めて導入決定につながったと聞いています。
たとえば、BMWはいち早く「BMW i3 試乗キャンペーン」に活用し、クリック率も平均滞在時間も従来のモバイルウェブと比べて飛躍的に向上しました。ただのキャンペーンコンテンツですが、平均して1分半以上も滞在しています。私自身も閲覧したのですが、小さなモバイル画面ながら迫力ある動画が印象的で、まるでアプリのような快適さで大変興味をひかれました。
小川:BMWのようなプロモーション事例は華やかで目立ちますね。そして効果もすぐに把握しやすい。他にはどのような事例があるのでしょうか?
中澤:モバイル時代にもう一つ重要なものが「シェア」です。SNSを通じた拡散は当然ながら無視できない威力を持つようになりました。しかしながら、プロモーションコンテンツの多くは全くシェアされない。米国では、カード形式で表示するWRAPの特性を利用して、「シェアされるキャンペーンコンテンツ」がいくつも作られています。ヴィクトリアシークレットも、あたかも写真集のようなコンテンツで多くのシェアを獲得しています。当然売上げにも直結するでしょう。
プロモーションにとどまらないWRAPの活用
中澤:WRAPの真価はプロモーションだけではありません。申し上げた通り、WRAPはAPIの提供を通じてあらゆるモバイルコミュニケーションを最適化します。その余地は思っている以上に大きい。例えば、米国の大手通信会社はカスタマーサポートセンターにWRAPを活用しています。
それまで電話で顧客の要望を聞き、その後書面送付といったいわゆる従来型のカスタマーサポートを行っていましたが、CRMと連携する形でのWRAP活用を開始しました。顧客情報や問い合わせ内容をオペレーターが入力すると同時に、各顧客の関心に沿ったWRAPコンテンツを自動的にSMSで送信できるようにしたのです。つまり、ユーザーは電話で問い合わせた内容を即座にWRAPで確認し、その先の登録などをスムーズに行えるわけです。その結果、2桁パーセント以上の売上向上につながりました。今では、その大手通信会社は、どんどんWRAP活用の範囲を広げ、一番の大顧客となっています。
また、WRAPでECの電子レシートを配布するサービスを開始した企業もあります。それまでは購入した商品情報を購入者にメールで通知するだけで、誰も読んでくれなかった。それをWRAP化することでUIを最適化しつつ、ギフトカードや関連商品のコンテンツ提供、さらにはカスタマーサポートチャットなどをまとめて(=Wrapして)消費者に届けることで、アップセルやクロスセルにつなげています。
さらに現在IoTへの取り組みの中でWRAP活用を検討している企業もいます。センサーで察知した機械の故障等に応じて、ユーザーにWRAPで通知、対処法を提供するという形です。これなら分厚い取扱説明書も不要ですし、サポートセンターのコストも削減することができるでしょう。IoTは、「モノ」と結ばれるというよりも、「モノを使う消費者」と結ばれているということ、そして、その傍らには常にモバイルがある。IoTを通じた適切な消費者コミュニケーションにWRAPは非常に相性がいいのです。
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