金融業界の現状
2007年9月30日に施行された「金融商品取引法」により、証券会社など金融商品取扱業者への法的規制がさらに厳しくなった。広告分野で見てみると、広告文などに使われる表現方法がかなり細かくルール化されているのが目に留まる。例えば「元本割れリスク」や「契約締結前に文書をよく読んで下さい」の表記が必須になっていたりと、当然ランディングページにおいても、明瞭かつ正確な表示が求められる。
金融商品は日々多様化、複雑化を極めており、企業が広告やランディングページ上で「伝えたいこと」と同様に、それらの情報量は今後ますます増えていくだろう。とはいえ、これら全てをランディングページ上に盛り込もうとすると、延々とスクロールが必要な縦長のページか、注釈のポップアップだらけのページになってしまう。もちろん、法で定められているようなリスク情報は消費者保護のためにも必要不可欠ではあるが、これでは、もはやランディングページというよりはリスク情報開示ページの出来上がりである。当然、ユーザビリティを考慮してもLPOとしては非常に不利になるのは否めない。
そこで今回注目したいのが、PIP(Person in Presentation)である。以前に某大手証券会社において、LPOにこの手法が取り入れられ、当時非常に話題となったのは記憶に新しい。静的ページの代わりに実写の人物が登場し、商品について、またフォームの入力方法について人がナビゲーションする動画手法である。特に金融業界のLPOにPIPが適している理由をいくつか紹介しよう。