LINE社は「スマートポータル」の実現を目指し、その一環として「LINE」のメッセンジャーとしての特性を活かし、ユーザーと企業・サービス間におけるリアルタイムでのコミュニケーションを生む多様なchatbotの開発・普及に取り組んでいる。
また、2016年4月7日より、誰でもchatbotを開発できる「LINE BOT API Trial Account」の無償提供を開始し、現時点で約2万件のchatbotが作成されるなど、外部開発者がLINEのchatbotを自由に開発できる環境を試験的に提供してきた。さらなる普及のために、9月29日、技術者向けカンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2016」において、次の新たな発表を行った。
- 新たなMessaging APIの公開
- INE公式アカウントおよびLINE@アカウントに対応
- 「LINE BOT AWARDS」の開催
- 通知連携サービス「LINE Notify」の提供
新Messaging APIの公開
これまで以上にbotの機能性・開発可能性を高め、かつ開発者へのサポート性を高めた新たなMessaging APIを公開した。具体的には1)シンプルにyes or noなど2つのアクションを提示する「Confirm Type」、2)画像やテキストなど複数のアクションボタンを組み合わせた「Button Type」、3)「Button Type」と同様の情報を横方向にスクロールする形式で複数コンテンツを配置できる「Carousel Type」の3つが用意されている。
これにより、chatbotから送信するメッセージから、これまで以上に自社サービス・コンテンツへのスムーズな動線設計が実現可能になる。また、LINEの複数人のトーク・グループトークにも対応。複数人の会話の中で適切な情報やコンテンツを提供することも可能になる。
INE公式アカウントおよびLINE@アカウントに対応
これまでMessaging APIを利用したメッセージ配信は、LINE ビジネスコネクト導入企業およびパートナーに限定して提供していた。だが、今回のMessaging APIの公開により、LINE公式アカウントおよびLINE@アカウントにも対応した。
LINE公式アカウントでは、メッセージの通数に応じた従量課金で、LINE@アカウントでは、プランごとに設定されたオプション契約によって、誰でもAPIを利用したメッセージを導入することが可能になる。
なお、Messaging APIの公開に伴い、アカウントからユーザーに送るメッセージとして、能動的にchatbotから配信する“プッシュメッセージ”と、ユーザーが送ったメッセージや情報に対して即時に返信する“リプライメッセージ”の2種類に区分して利用可能になった。“リプライメッセージ”についてはアカウント種別やプラン・メッセージの通数問わず、全て無料で利用できるようになる。
「LINE BOT AWARDS」開催
chatbotの特性を活かしてユーザーに価値ある体験を提供するアカウントを表彰する「LINE BOT AWARDS」を実施する。同アワードは、個人・法人不問で誰でも参加可能で、優勝賞金は最大1,000万円。詳細は10月中に公表される予定。
通知連携サービス「LINE Notify」の提供
「LINE Notify」は、API連携することで、外部Webサービスやアプリケーションなどからの通知をLINEアカウントのメッセージを通じてユーザーに配信できるサービス。
同サービスは、9月29日よりWebサービス自動連携ツール「IFTTT」と連携し、誰でも個別に開発をすることなく、天気情報や特定の言葉を含んだメールの受信など様々なサービスの通知を「LINE」上で受け取ることが可能になる。
また、開発者向けに、「GitHub」「Mackerel」との連携も開始した。それぞれ「LINE Notify」上もしくは各サービス上で設定することで、各種通知を「LINE」上で受け取ることが可能になる。
なおLINE社では、Messaging APIの一般公開に先立ち、chatbotの開発を自社およびパートナーと進行しており、順次サービス提供を開始して行く予定。
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