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【別所哲也×本田哲也】Wテツヤが語るこれからのブランドとブランデッドコンテンツ

 ブランデッドコンテンツに注力する企業が増えている。特に動画の活用が進んでいる。「Branded Shorts」という企業参加の新部門を立ち上げたSSFF & ASIAを企画・運営するパシフィックボイスの代表を務める別所哲也。そして、戦略PRの第一人者でカンヌライオンズ2017のPR部門審査員も務めたブルーカレント・ジャパンの本田哲也の“Wテツヤ”に、これからのブランデッドコンテンツと動画活用のあり方について語ってもらった。

なぜ今、ブランディングに動画が使われるのか?

別所:国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」をスタートしたのは1999年。来年で20周年を迎えます。僕は映画という観点から、ブランデッドムービー、つまり企業がブランディングを目的に制作したショートフィルムに触れてきました。

 2000年頃からオンライン動画コンテンツが目立ちはじめてきました。2001年には、BMWがマドンナを起用したショートフィルムを公開し、映画というコミュニケーションを活用して潜在顧客とつながることをやってのけた。日本ではネスレ日本が、キットカットのプロモーションで映画監督を起用した短編映画をネットで展開しています。映画側にいたスタッフがブランデッドムービーに参画する機会が増えてきたのです。

株式会社パシフィックボイス 代表取締役 別所哲也氏(左)ブルーカレント・ジャパン株式会社 代表取締役社長/CEO 本田哲也氏(右)
株式会社パシフィックボイス 代表取締役 別所哲也氏(左)
ブルーカレント・ジャパン株式会社 代表取締役社長/CEO 本田哲也氏(右)

別所哲也(べっしょ・てつや)

株式会社パシフィックボイス 代表取締役

 1965年生まれ。1999年より、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の代表を務める。長年ショートフィルムの発掘と発信を行ってきた経験を活かし、企業や団体がより効果的なブランディングを目的とした動画を制作することができる基盤を確立させるために、映画祭内に「Branded Shorts」という公式部門を2016年に立ち上げた。優れた映像作品を紹介・表彰するほか、動画マーケティングやブランディングに有効なクリエイティブに関して知見が深いゲストを国内外から招聘し、カンファレンスを実施するなど、同部門がアジアにおけるブランデッドムービーの発信地となることを目指している。

本田哲也(ほんだ・てつや)

ブルーカレント・ジャパン株式会社 代表取締役社長/CEO

 1970年生まれ。戦略PRプランナー。1999年、PR会社フライシュマン・ヒラードの日本法人に入社。2006年、ブルーカレント・ジャパンを設立し代表に就任。2009年に『戦略PR』(アスキー新書)を上梓。『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などの著作、国内外での講演実績多数。2015年よりJリーグマーケティング委員。PRWeek誌「世界で最も影響力のあるPRプロフェッショナル300人」に選出。2015年「PRWeek Awards」にて「PR Professional of the Year」を受賞。カンヌライオンズ2017の審査員も務めた。

本田:私もちょうど20年くらい、広告・PR業界でキャリアを積み重ねてきました。BMWのブランデッドムービーには世界中が沸いて、あの流れでここ10年くらいきていますね。今年、カンヌライオンズでPR部門の審査員を務め、他の審査員と一緒に6日間で2,000本くらいのエントリームービーを見ました。広告賞のカンヌライオンズですから、当然すべて広告やPRの作品です。動画がキャンペーンの中心になってきているということを強く感じました。

 「うちの製品・サービスはいいものでしょ?」という、売らんかなの姿勢では、聞く耳を持たれなくなってきているのです。おもしろく、興味深いコンテンツがネットにあふれている中、可処分時間の奪い合いが起きています。生活者の有限の時間をいかに頂戴するか。企業も生活者の目線で、あなたの時間をいただくのだから宣伝臭ばかりのつまらないものは見せられない……となってきているわけですね。楽しんでいただきながら、ブランドのメッセージも伝えるという、この流れはおそらく不可逆なものでしょう。

別所:ネットで自分から商品の情報を得ることができ、口コミでそれを評価できる時代、成熟したコミュニティの中でスペックを語る時代は終わりました。企業は自分たちのアイデンティティやポリシーを伝えることで、「共感」を生み出す必要があるでしょう。価格やスペックだけではなく、共感度の高いものを選ぶ時代です。CMの打ち方、企業と社会のコミュニケーションのとり方が、20世紀の大量消費社会からは変わったのです。

本田:では、どうやって見てもらうかという話になります。広告・PR業界でも、「ストーリーテリング」という単語がバズワード化しています。ですが、物語性をうまく使うと言っても、簡単なことではありません。

 カンヌライオンズ受賞作には、オーストラリアやニュージーランド、南米の作品が多いんです。一つの理由として、それらの国には映画製作の関係者が多いということがあるでしょう。映画のロケ地としてもよく使われますし。映画製作やドキュメンタリーフィルム製作に従事していた人が、広告業界に流れ込んできて、一緒に作品作りをしているわけです。そういった作品はやはりレベルが高いんですね。日本でも、もっともっとエンタメと広告の融合やコラボレーションが進むべきですし、まだまだ可能性はあるんじゃないかと。

別所:そういう意味でも、映画祭の中でクリエイターや企業の皆さんとあるべきブランデッドムービーの姿を考える場になればと、「Branded Shorts」をはじめました。ブランデッドムービーを上映、表彰するというものです。そこでわかってきたのは――

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長 大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/08/01 10:00 https://markezine.jp/article/detail/26743

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