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コールセンターこそCX向上の鍵を握る!損害保険ジャパン日本興亜の奮闘とカスタマージャーニーマップ活用

2017/11/24 11:00

 ビジネスを顧客視点から見つめ直す有効な手段として活用される「カスタマージャーニーマップ」。今回は導入の成果を学びに、国内最大手の保険会社、損害保険ジャパン日本興亜株式会社のもとを訪ねた。同社カスタマーコミュニケーション企画部は、ファクトベースでのカスタマージャーニーマップ作りを通して社内意識を高めたという。導入を牽引した2名のキーパーソンに話を聞いた。

 顧客視点を反映したマーケティングを実践するためには、チームメンバーで共有できる「カスマタージャーニー」作りが重要だ。しかし、実際にその作成・施策への落とし込みを実践する段階で、足踏みをしてしまう企業も少なくないのではないだろうか?

 セールスフォース・ドットコムとMarkeZineでは過去複数回「カスタマージャーニーマップ作成キット」を使ったワークショップを実施してきた。ワークショップに参加した企業は、その後、カスタマージャーニーマップをどのように活用しているのか? これから3回に渡って参加企業の“その後”を紹介したい。

ペルソナ不在、ファクトベースのカスタマージャーニー

 損害保険ジャパン日本興亜株式会社(以下、損保ジャパン日本興亜)は、国内外に多数の拠点を構える代理店型保険会社だ。同社のカスタマーコミュニケーション企画部(以下、CC企画部)は、顧客のジャーニー(体験プロセス)を可視化し、社内共有化するためのカスタマージャーニーマップ(以下、CJM)を作成。課題の解決を進めている。

 同社のCJMが一線を画している点は、そのアプローチ方法だ。

 まずは参考に、セールスフォース・ドットコムが提唱するCJMの作成方法を紹介したい。設定したテーマとペルソナに基づき、チーム内でペルソナのジャーニーについてブレストや議論を重ねて、ワークシートにまとめていく(流れの詳細はこちらの記事が扱っている)。

セールスフォース・ドットコムからはCJM作成のプロセスが全て、一つのパッケージにまとまったツールが提供されている。
セールスフォース・ドットコムからはCJM作成のプロセスが全て、
一つのパッケージにまとまったツールが提供されている。

 つまり、ペルソナを想定して段階ごとにジャーニーを描き、最終的なゴールを描くプロセスで仮説を構築していく。一方、損保ジャパン日本興亜の場合はペルソナを用いず、実際に顧客に起きた事柄(ファクト)をベースに、顧客の行動を逆算しながらジャーニーを描いているのだ。

 なぜ、損保ジャパン日本興亜CC企画部はこのようなアプローチを試みたのか。詳しい話を同部の坂上宗久氏および河原聖也氏に聞いた。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 カスマターコミュニケーション企画部  企画グループ 特命課長 坂上宗久氏(左)、同グループ 副長 河原聖也氏(右)
損害保険ジャパン日本興亜株式会社 カスマターコミュニケーション企画部 企画グループ
特命課長 坂上宗久氏(左)、 副長 河原聖也氏(右)

普段考えない「保険」のお困りをなくして差し上げたい

 CC企画部は、非対面チャネルであるカスタマーセンター機能を所管し、電話やWebなどを通じ、さまざまな相談を承る窓口として体制強化している。「CXの向上」を最重要視し、業務応対品質の向上と、業績貢献の両立が課題である。

  「CC企画部は社員124名および、750名を超える派遣スタッフで構成されています。特にコールセンターはお客さまの声に直接耳を傾けられる部門ですが、その声をきちんと活かせなければ、コストセンターとしか見られません。私たちの問題意識は“お客さまと直接の接点を持つ立場として、いかにマーケティングセンターになれるかなのです」(坂上氏)

 CC企画部を駆り立たせるのは、保険という商品の特性にも関係がある。

 「保険は万が一を補う商品ですから、日々の生活の中で利用するシーンなんて、できれば考えたくないですよね。ですが、ライフシーンの何らかのきっかけで保険に向き合う必要が出てきます。本来積極的に関与しない商品ですが、きちんとベネフィットを提供できているか? そこを根本から見直すためにもCJM作りを活用してみました」

 こうして、坂上氏や河原氏が主導しながら、外部の勉強会にも積極的に参加。調査・研究を深めながら、2017年から本格的なCJM作りを開始した。

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