トライベック・ストラテジーおよびトライベック・ブランド戦略研究所は、「スマートフォンユーザビリティランキング2018」を実施。国内主要50サイトのユーザビリティを評価した。
調査の結果、ランキング1位は「NTTドコモ」に。「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」「ヘルプ・安全性」において90点を超えた。膨大なコンテンツを抱えているにも関わらず、目的地へのダイレクトな到達を叶える単純明快なナビゲーションが設計されていることや、マイページや店舗検索といったスマートフォンでの利用が特に多いと考えられるコンテンツに関して、アプリや地図検索機能が適切に設定されていることで、高い評価を獲得した。
業種別ランキングとしても、通信業界が1位だった。共通してスマートフォンユーザーのジャーニーや利用体験を追求し、無駄を省いた直感的な操作性と利用体験価値の最大化を実現していることで、業界全体を通してユーザビリティの高い結果となった。
また、4位「SUUMO」や9位「LIFULL HOME’S」など、賃貸情報サイトもランキング上位にランクイン。これらのサイトでは、スマートフォンの小さな画面でも物件情報を検索する際の操作性が担保されていることや、間取り図などの画像に関して拡大表示機能が用意されていること、物件ページから不動産店に問い合わせるための導線が明確に配置されている点などが評価につながった。
反対に、5位「松井証券」を除いてネット証券各社は、評価が伸び悩んだ。特に、PCに比べてスマートフォンサイトでコンテンツ量が減少するなど、デバイス間でユーザーの情報収集行動に格差が生じている点や、共通ナビゲーションやサイト内検索の不在により、サイト全体の回遊性に悪影響を及ぼしている点で評価を落とす結果となった。
そして、最も低い評価となったのはファストファッション業界。これらのサイトでは、トップページやカテゴリトップにおいて訴求エリアを大きく使いブランドの世界観を魅力的に表現している反面で、画像の多用により表示速度に悪影響が出ていることや、オンラインサイトでの購入プロセスがわかりにくいことから評価を落とした。
【調査概要】
●評価対象:人材サービス、賃貸、通信、自動車、飲料、ファストフード、ファストファッション、レジャー・テーマパーク、医療保険、ネット証券の10業界50サイト。
●評価方法:トライベック・ブランド戦略研究所のスマートフォンユーザビリティ診断プログラムを利用。「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「C.ナビゲーションの使いやすさ」、「D.コンテンツの適切性」、「E.ヘルプ・安全性」の5評価軸、全66項目について評価。
●調査期間:2018年4月上旬~5月上旬
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