トランスコスモスとAI研究所のCommunication Science Labは、共同で進める機械学習プロジェクトの取り組みとして、コンタクトセンターにおける応対品質を自動で判定するAIを開発した。最初の取り組みとなる実証実験に成功し、業務における実用の見込みを得たため、今後2018年度内のサービス化を目指す。
トランスコスモスは、コンタクトセンターの応対品質における要素を、作法や礼儀にあたる「応対マナー」、応対の中核である「案内内容」、そして付加価値にあたる「プラスアルファの対応」の3つに分類。今回の実証実験では「応対マナー」を対象とした。
同社が蓄積したコンタクトセンターの運用ノウハウをもとに良質な学習データを大量作成し、Communication Science Labの先進的な技術力を用いた結果、人間の精度を維持しながら、大量かつ高速に応対マナーを自動判定するAIの開発に成功した。
これにより、特定のキーワードのみでNG通話を検出する音声認識システムと比べ、極めて高精度な自動判定・検出が可能となった。
同社はこの実証実験の成果を踏まえ、長年の難題であった2つ目の要素の「案内内容」における応対品質自動判定AIのサービス化にも着手。
コンタクトセンターでは、約款や注意事項などの案内においては特に正確な案内が求められるため、業務に精通した管理者による聞き起こしチェックと再発防止のための指導が不可欠だ。しかし、それには非現実的な工数を要し、品質の維持や管理をシステマティックに行うことは困難だった。
同社は、こうした中核業務における難題のAI化を推進し、2018年度内のサービス化と本格展開を目指す。
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