重要ワードは完全一致で
主に検索数が多い、いわゆるBIGワードに多いが、「このキーワードで検索する人は、かなり関心の高そうな人だ」というようなことがある程度予想できる重要キーワードが、それぞれビジネスごとに存在する。このようなキーワードはCPCが高騰している場合が多いので、上位に表示させたければ「完全一致」で入稿するとよい。
Adwordsの場合、
[キーワード] または "キーワード"
と表記すると完全一致になる。こうすることで、入札金額も安く抑えながら、表示順位が上がりやすくすることができる。

ITトレンドでいうと、たとえば「ワークフロー」という単語をGoogleで検索するとスポンサーリンクでも4番目の表示順位となっているが、これは完全一致で入力している(2008年3月10日現在)。
とにかくPVアップを目指すならコンテンツネットワーク
コンバージョン以上に、まずはページビュー(PV)を増やす、というのが直近のサイトの目標なっているところもあるだろう。たとえばこのMarkeZineのようなメディアサイトなどがそうだ。
この場合も、いくつかのとるべき施策があると中島氏はいう。
まず広告の掲載場所としては、「コンテンツネットワーク」での露出をねらっていく。これによりAdsenseを貼っている莫大な数のサイトやブログに表示されることになるので、「Google検索」よりも単価をおさえつつ、効果的なインプレッションが見込めるようになる。
上限クリック単価を少しずつ下げていく
また、CPC(クリック単価)を押さえるため、上限を設定して1つの広告の単価を低く抑える、という方法もある。
たとえば、キャンペーンとしては1日あたりの予算を1千万円で設定するのだが、各広告の上限クリック単価を10~20円で入れる。このときキーワードが数万もあると、そのほとんどが表示回数が「0」で終わるわけだが、この中から、表示が多数される「ヒットキーワード」が出てくる。
このようなヒットキーワードに対しては、日を追うごとに、上限クリック単価をすこしずつ下げていくことができる。こうすることで、ある程度のインプレッションを確保しながら、クリック単価を下げるという効果を期待できるとのことだ。
低い予算でも結果が伴うのが魅力
以上のことをまとめると、このようになる。
- キャンペーン予算を極大化する
- キーワードは膨大に入札、あとで選別していく
- 2件以上アクションがあれば有効なキーワードに認定
- 重要なキーワードは完全一致で入稿する
- ページビューアップが目的ならコンテンツネットワークを活用
- 上限クリック単価は徐々に下げていく
これらを踏まえ、イノベーションではクライアントや案件内容によって、AdWordsの他に、オーバチュアのスポンサードサーチを、使い分けたり、組み合わせたりしているとのこと。使い勝手としては「どちらも一長一短」と断った上で、Adwordsが使いやすい点においては、「テクニック次第で、低い予算でも結果を出しやすいのが魅力」(中島氏)。
最後に、AdWords活用のコツみたいなものをうかがうと、「テクニックも大事ですが、キーワードを多く入札して、しかるべきキーワードにしっかり投資するといった、きわめて当たり前のことを当たり前にやり続けることが大事です」との答えが返ってきた。今後編集部でもこのあたりを肝に銘じて活用していきたい。