オススメキャッチコピー1:特定のターゲットのみを狙う
クリック率の高いキャッチコピーは、商品のアピールではなく、「○○の方へ」と“対象とするターゲットが具体的に明記された募集広告のようなキャッチコピー”である。
前ページでの述べたが、ネットでは、あらゆる年齢層あらゆる趣味趣向を持った人が、ピンポイントで自分の探したい情報を探している。だからこそ、ネット読者はピンポイントで自分に向けられたメッセージだと感じれば、それは情報に変わる。その先にある答えが気になって、かなりの確率でクリックしてくれる。
こういうキャッチコピーは、オシャレではないし、ものすごく多くの人が注目してくれるものでもない。しかし、このようにターゲットが絞り込まれていればいるほど、これにマッチする人間がこの広告を見たら、「まるで自分のことを言われているような錯覚」に陥る。商品のお客様になりえる人は確実に注目してクリックしてくれるため、結果的にクリック率が上がるだろう。
つまりはネット広告では関心のある人だけをサイトに引き寄せればよいのだ。「商品をアピールする」キャッチコピーを作る発想ではなく、「テーマに興味のある人を募集する/呼びかける」という発想でキャッチコピーを作ることで、クリック率が上がる可能性は高い。

オススメキャッチコピー2:続きが気になるようじらす
もう1つクリック率を上げる方法がある。それは続きが気になるような“じらした”キャッチコピーだ。
ネットは、消費者が能動的に使う媒体である。あらゆる媒体のトップページ見てもらえばわかると思うが、編集コンテンツは「見出し」で構成されている。ネットユーザーは興味のある「見出し」をクリックして、そこから詳細な記事(本分)を読むのである。当然ながら「見出し」だけでは内容は分からない。内容が分からないからこそクリックするのだ。
あえてキャッチコピーを見ただけでは全てはわからない“謎かけ”のようなコピーを作り、その続きが気になってクリックさせる事がネット広告では効果がある。それが広告っぽくなく、情報っぽいコピーであればさらにクリック率は劇的に上がる。クイズ番組等で、「正解はCMの後で…」という“じらし”パターンがあるが、それと同じ心理状態なのである。
あくまでも広告は「呼び水」であり、そこで商品をアピールして、意味が完結しては誰もクリックしない。何らかのアプローチに惹かれた人達をサイトに呼び込んだ後で、その商品に対するアプローチを行えば良いのである。全部見せるより、チラリズムに人の心は動かされるのだ。

媒体になじんだバナーデザインでクリック率を上げる!
ではバナー広告の場合、そのデザインはどうすれば良いのだろうか?
最近「バナーブラインドネス」という業界用語が出てきた。ネットユーザーがバナー広告に慣れすぎた今、バナー広告を本能的に無視してしまう傾向が高いということだ。しつこいようだが、消費者はネットを使って情報を求めている。いかにも広告っぽいバナーが無視されるのは当たり前である。
つまり現在のネットにおいては、商品を強くアピールする意図で作成したバナーほど無視されるという皮肉な傾向にある。なのに、多くの広告主は未だにそれに気づかず、商品名や商品パッケージ画像をメインとした派手な動きのバナーを掲出して消費者に無視される傾向が多い。
バナーのクリック率を大幅に上げる方法は、ズバリ“動きを無くし”“キャッチコピーをメインにする事”。そして“なるべく出稿している媒体のコンテンツと馴染むバナーをデザインする事”である。下記の通り、バナーを作れば、クリック率は大幅に上がる可能性が高い。
・ 動きを一切つけない
・ キャッチコピーをしっかりと表記する
・ 写真はキレイにレイアウトせずに、単純な四角の写真を貼り付ける
・ 商品パッケージの写真はあえて載せない
・ 架空のクリックボタンを設置し、“詳細”“詳しくはコチラ”などと表記する
・ 色使いを媒体のトーン&マナーに合わせる
バナーに商品パッケージや動きがなく、媒体社のページと馴染んでいれば、消費者は本能的に無視をしなくなり、広告を見てくれる。また動かないキャッチコピー、つまりは動かない文字と言うのは「広告だ」と思っても無視できない。無視するより先に内容が頭に飛び込んでしまうというわけだ。
【注】 当然媒体社によっては媒体コンテンツと類似したものは考査で拒否されるので、注意が必要です。ただしその場合でも最低限「動きを一切つけない」「キャッチコピーをしっかりと表記」事だけは実行すべきだと筆者は思います。
