トーマツは、広告活動を行っている上場企業105社を対象とした「広告取引に関する広告主実態調査」を実施、結果を発表した。
デジタル広告は「信頼性」が課題
デジタル広告に対する印象について調査したところ、「若年層獲得の効果が高い」(61.9%)、「費用対効果が測定しやすい」(53.3%)、動画や音声によるコミュニケーションに適している」(43.8%)と評価する一方、「媒体としての信頼性に疑問がある」(22.9%)、「メニューが複雑で理解しづらい」(20.0%)と課題も感じていることがわかった。
78.1%の企業が「不正広告」を認知するも、半数が「対応策を知らない」
「デジタル広告不正」に対する認知度を調査したところ、「内容まで知っている」(34.3%)、「内容は知らないが見た・聞いたことはある」(43.8%)となり、78.1%の企業が認知していることがわかった。
一方で、認知している企業に対して、具体的にどのような内容について知っているかを調査したところ、「不正事例」(91.5%)、「不正の仕組み」(65.9%)、「不正の原因と予防策」(57.3%)、「対応策」(50.0%)となり、不正事例を中心に認知が浸透しているものの、具体的な項目名や仕組み、予防策はいまだ知られていないことがわかった。
広告活動における「ガイドライン」を持つ企業は半数
広告・メディアの取引にかかわる社内のガイドラインやルールの存在を調査したところ、「ガイドラインがあり、準拠した運用をしている」(28.6%)、「ガイドラインはないが部門内や関係者でルールを保有」(16.2%)となり、半数以上の企業が社内ルールやガイドラインが設定されていないことがわかった。
【調査概要】
調査目的:日本企業における広告・メディア取引の実態を把握するための基礎調査
調査期間:2018年11月2日~26日
調査対象:上場企業および非上場企業の広報・宣伝部
調査手法:郵送調査
回収数:105社(853社に送付、回収率12.3%)
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