サイバーエージェントの連結子会社であるAJAは、メディア向けに提供する「AJA SSP」のヘッダービディングを用いた広告配信において、新たに「ファーストプライスオークション」方式を採用した。
ヘッダービディングは、複数の事業者間で公平な入札競争を行うことで、媒体社が運営するメディアに単価の高い広告を優先的に配信する仕組み。メディアの収益改善が期待できるソリューションとして、「AJA SSP」でも既に50以上のメディアにおいて用いられている。
これまでAJAが提供してきたヘッダービディングソリューションでは、オークションの勝者が2番目に高い入札価格に1円足した価格を落札額とする「セカンドプライスオークション」方式を採用していた。一方で、従来の方式では、異なるSSP間で入札価格を比べることができないため、最高額で入札していた広告主が落札できないケースが発生していた。
そのため、メディアは本来得られたはずの収益を逃してしまい、広告主にとっても、最高額で入札しているにもかかわらずインプレッションが買い付けできないという機会損失につながっていた。
こうした背景のもとAJAは、ヘッダービディングソリューションの入札方式を、最高入札額を支払額と設定する「ファーストプライスオークション」方式に移行。これによってメディアは、高単価案件における広告取引の機会損失を回避でき、収益の改善が期待できる。
なお、今回のリリースに先行して同方式がテスト導入されたメディアでは、150%以上収益が増加。これによって、広告主にとっては、本来落札できたはずの広告掲載機会の損失が防げる他、メディアや広告枠の買い付けならびに広告取引における透明性の向上も見込める。
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