SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2019 Spring(AD)

ソーシャルメディアは「生きる知恵」 マーケティングに必要なヒントの見つけ方

“関係線”の上で生まれた会話は自発的に広がる

 デジタルというと、パーソナライズによる個人最適化がイメージされがちだが、西山氏は「ソーシャルメディアに関してはむしろ人々を密集させ、個人ではなく群衆を可視化し最適化したことに、唯一無二の価値があると考えています」と語る。人同士のつながりを含めた“群れ”をマーケティングに活用するなら、対個人とは明らかに異なる情報伝達構造や話法を理解することが不可欠だ。

 そこで、2つ目のピント合わせとして、西山氏は群れに対するコミュニケーションの理想像を解説する。たとえば、1)従来の不特定多数のマスに向けたコミュニケーションと、2)現在デジタルで追求されているパーソナライズのコミュニケーション、そして3)ソーシャルメディアでのコミュニケーション、の3つを比較した場合、1)と2)は対象とするボリュームや表現方法は違っても「企業が受容してもらいたいメッセージやコンテンツを一方的に伝える」点は共通している。一方、3)は可視化された群れの中で「ブランドやプロダクトについて自発的な会話が生まれるようなメッセージやコンテンツで、多方向へ伝えてもらう」ことを狙う。

 ここでのポイントは、「つながっている関係性=“関係線”の上でのコミュニケーション」だと西山氏は語る。

関係性を分析することが、コミュニケーション設計の第一歩

 関係線は、ソーシャルグラフ(フォロー/フォロワー)はもちろん、興味関心の方向性、あるいはモーメントやトレンド、フィーリングなど、様々な観点で描かれる。それは日常的に、また瞬間的にもつながったり離れたりして、群れは随時形成されている。この可視化された関係線を分析することが、コミュニケーション設計の第一歩だ。関係線でつながっている双方が反応しやすいコンテンツを提供できた場合、そこには自発的な会話が生まれる。

「そこから、結束したり分業したり協働したりと、群れ特有の行動を繰り返しながら、その先の関係線上を通って多方向へうねりのような情報伝達が起こることがあります。関係の間にコンテンツが置かれ、会話が生まれていくという体験を通じて、態度変容と行動が促進されていく、これがソーシャルメディアマーケティングであるべきコミュニケーションの姿だと考えています」(西山氏)

 関係線の分析、その線上へのコンテンツ提供、群れ特有の情報伝達の実現。この3ステップが踏襲された参考事例を、西山氏は紹介する。

次のページ
人気ハッシュタグに見る余白と参加動員力

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2019 Spring連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/04/04 10:00 https://markezine.jp/article/detail/30649

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング