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MarkeZine Day 2019 Spring

13年連続で加入件数UP!WOWOWのコンタクトセンターが取り組む顧客データ一元化と「生の声」重視

 デジタルが人々の生活に浸透する中、デジタルとアナログ両方の顧客接点から得られた情報を統合し、データに基づいたマーケティングを行う重要性が高まっている。2019年3月8日に行われた「MarkeZine Day 2019 Spring」では、WOWOWコミュニケーションズの杉本 章氏が、有料衛星放送サービス「WOWOW」のコンタクトセンターを起点としたマーケティングの仕組みや、今も電話を通じて顧客の「生の声」に触れ続けている理由を語った。

デジタル・アナログ統合のきっかけは?

株式会社WOWOWコミュニケーションズ マーケティング部 課長代理 杉本 章氏
株式会社WOWOWコミュニケーションズ マーケティング部 課長代理 杉本 章氏

 「『ファンの声』×『データ』で進化する!WOWOWのコンタクトセンター戦略」と題された本セッション。コールセンターに集まってくるアナログのデータと、デジタルマーケティングのデータを統合するコンタクトセンターを軸に、WOWOWが展開するマーケティングの構造が共有された。

 登壇者の杉本氏は、WOWOWのマーケティング全般を担うWOWOWコミュニケーションズにおいて、コールセンターからキャリアを始め、その後デジタルマーケティングチームの立ち上げやDMPの構築・運用に携わってきた人物だ。

 はじめに杉本氏は、アナログとデジタルの統合が必要になった背景を説明した。

 WOWOWの加入件数は、2005年から13年連続で純増している。サービスの解約申し込みを撤回してもらう「解約抑止」に力を入れてきたことが、この成果を生んでいるそうだ。

 ところが杉本氏は、2000年代と2010年代の解約抑止の取り組みには、大きな違いがあると明かす。

 「2000年代は、解約に関するお問い合わせに対して、電話口で水際のヒアリングを行っていました。オペレーターがお客様への応対履歴を参考にしながら、その方に合ったチャンネルや番組の情報を提供することで、『知らなかった』という声を引き出し、解約を抑止するという構造です。『自分が見たい番組が放送されるなら継続契約します』というリテンションのケースが多く、これが解約撤回率の向上につながっていました」(杉本氏)

「検索」により顧客の知識がオペレーターを超える

 しかし、2010年代には状況が一変する。それまで成果を挙げていた水際の解約阻止が、徐々に効かなくなってきたのだ。この理由について、杉本氏は、顧客側のデジタルシフトが大きな影響を及ぼしていたと振り返る。

 「ネットで検索するのが当たり前になり、チャンネルに関する豊富な知識を持つ顧客が増えたことで、オペレーターのレコメンドで顧客の期待を超えることが難しくなりました。それまで通りの提案をしても、『そのくらい知っています』という言葉を返されてしまい、逆効果の結果を招いてしまっていたのです。WOWOWのブランドそのものに対する印象を損ねてしまう可能性も危惧されていました」(杉本氏)

 加えて、カスタマージャーニーにおけるほとんどの行動がネットで完結するようになったことで、コールセンターには断片的な応対履歴のデータしか残らなくなっていた。これが、WOWOWがデジタルシフトへの対応を本格的に開始したきっかけだ。

 しかしその時、杉本氏は、コールセンターで働く社員たちに強い危機感が漂っているのを感じたという。

 「コールセンターの価値が下がってしまうのではないか、ここにいる人間の評価が下がってしまうのではないか、というのが、正直な気持ちだったのだと思います」(杉本氏)

 コールセンターで働く社員たちのマインドを変えながら、アナログとデジタルの統合を適切なかたちで進めていく。この難題に、WOWOWはどのように対応したのだろうか。

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この記事の著者

大木 一真(オオキ カズマ)

立教大学法学部を卒業後、大手インターネット広告代理店へ入社。広告代理店事業を経て、Webメディア「新R25」の立ち上げ、編集に携わる。その後、フリーの編集者・ライターとなり、現在に至る。政治やビジネス、マーケティング分野の取材・記事執筆を中心に、企業のオウンドメディアやソーシャルメディアの企画・編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/04/24 07:00 https://markezine.jp/article/detail/30696

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