信頼できるデータを活用するオラクルAI
扱う顧客データの多いBtoCマーケターの注目領域のひとつに、AIソリューションがあるはずだ。「How AI Is Transforming B2C Marketing(AIはどのようにしてBtoCマーケティングを変革するか)」と題したセッションには、Adaptive Intelligenceのプロダクトディレクターを務めるJohn Menhinick氏が登壇。オラクルのAI領域における戦略と新機能を発表した。
米オラクル社 John Menhinick氏(Director, Product Management, Adaptive Intelligence)
Menhinick氏は「すべての人に活用してもらうことを目指す」というオラクルのAI戦略を発表。同社としてAIプラットフォームを構築する準備、自律的なデータベースを稼働させる準備もできていると前置きし、既に提供することができているアプリケーション「Oracle Adaptive Intelligent Apps(AIA)」を紹介。「AIA」は、「Adaptive Intelligent Apps」「Intelligent UX」「Conversational Agents」の3つの要素から成り立っているという。
AIAは下記図のような仕組みで動いている。オラクル製品内のデータや信頼性の高いデータをもとに機械学習が走り、人工知能による決定がなされる。同社は2014年に買収したBluekaiをはじめとしたいくつかの3rdパーティデータプラットフォームにより構築したOracle Data Cloudを保有しており、機械学習において活用されるデータの信頼性の高さをMenhinick氏は強調した。
AIAはそれぞれのサービスと一緒にパッケージ化されたAIとして提供されている。CX CloudのBtoC領域において実際に活用できる機能は以下5つである。
Next-Best Offers and Recommendations
AI主導でパーソナライズされた製品のレコメンド
Intuitive Search(直観的な検索)
データを活用し、パーソナライズされた検索結果と商品を組み合わせるレコメンド
Connected Audiences
デジタルチャネルを通して提供される消費者の行動データを活用し、「ハイパーターゲット」の特定が可能に
Coordinated Open-Time Contents
AIドリブンでパーソナライズ化されたオファーをアウトバウンドチャネル全体に配信
Optimized Marketing Orchestrations
AIを活用して、デジタルコミュニケーションにおいて最も適切なタイミング、チャネル、メッセージを定義する
また2019年度中に、ふたつの新機能の提供開始を目指すという。ひとつが、キャンペーンのエンゲージメントとCV率を事前に予測し最適化する「Orchestration Simulation」で、もうひとつは顧客の行動とチャネルから最適化したコンテンツ配信を行う「Personalized Content Recommendations」である。
「オラクルAI AppsはCXにおけるパーソナライズと、マーケティングの計画と実行にかかる時間の短縮、そしてROIを向上させるパフォーマンスによって、ビジネス価値を提供していきたい」とセッションを締めくくった。
