Salesforceは分析プラットフォームのTableau Softwareを買収するための最終合意に署名したと発表した。買収完了後、Tableauは引き続きTableauブランドの下で独自に事業を展開し、CEOのアダム・セリプスキー氏他Tableauの経営層は引き続き職にとどまる見込み。
買収にあたっては、Tableauの普通株式(議決権の割り当てが異なる、Class AおよびClass Bを含む)1株をSalesforceの普通株式1.103株と交換する形で、SalesforceがTableauの全株式を取得する見込み。2019年6月7日現在のSalesforce株式の3日間の終値加重平均価格に基づいて計算すると、Tableauの企業価値は現金控除後で約1.70兆円(157億ドル)となる。
Salesforceの会長兼共同最高経営責任者であるマーク・ベニオフ氏は「私たちは、世界No.1のCRMとNo.1分析プラットフォームを結びつけることになる。Tableauはデータの閲覧と理解を助け、Salesforceは顧客の関心を集め理解するのに役立つ」とコメントした。
Salesforceの共同CEOであるキース・ブロック氏は、次のように述べている。「Salesforceの驚くべき成功は、常にお客様のニーズを予測し、ビジネスを成長させるために必要なソリューションを提供することに基づいている。データはあらゆるデジタルトランスフォーメーションの基盤だ。私たちのソリューションにTableauを追加することで、お客様はすべてのデータを真の意味で一望できるようになり、より一層のカスタマーサクセスを実現できる」としている。
Tableauのプレジデント兼CEOであるアダム・セリプスキー氏は「Salesforceの一員となることで、さらに世界中の人々がデータを見て理解する手助けをできるようになる。Tableauの直感的で強力な分析により、何百万人もの人々が組織横断的にアクションにつながるインサイトを発見できるようになるだろう」と述べている。
TableauとEinsteinを組み合わせることで、Salesforceは示唆に富んだ直感的な分析・視覚化プラットフォームを提供できるようになるという。TableauはCustomer 360とSalesforce Analyticsの機能を強力にし、ユーザーはより幅広い顧客・ユーザーのデータセットを取り込めるようになるとされている。
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