SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

リタゲ偏重から脱却した、最先端の広告予算最適化戦略とは?ヤフーの分析チームによる検証結果を公開

翌日以降のリタゲ獲得は半数以下/金融業界におけるCV数の真実

 まず1つ目の分析事例では、金融業界におけるコンバージョン数を検証。「初回訪問からコンバージョンに至る期間」と「新規/既存ユーザー別のコンバージョン含有率」を可視化した。

出典:ヤフー自主調査 クリックで拡大します

 「初回訪問からコンバージョンに至る期間」を検証した結果、実に全体の約75%のユーザーは初回訪問当日にコンバージョンしていることが明らかになった。つまり、翌日以降のリターゲティングで獲得できるのは、半数以下ということだ。


出典:ヤフー自主調査 クリックで拡大します

 「新規/既存ユーザー別のコンバージョン含有率」においては、新規コンバージョン含有率は既存と比較して実に約5倍という結果に。新規のほうが明らかにコンバージョン効率が高いことから、ライトユーザーや新規顧客を多く囲い込む施策の必然性が証明された。

リタゲによる本当のコンバージョン数

 2つ目の分析事例では、リターゲティングで純粋にコンバージョンしたであろう数(TrueCV)を推定した。リターゲティング広告を配信しなくてもコンバージョンした人の数を除いた、純粋なリターゲティングによる効果を明らかにする試みだ。


出典:ヤフー自主調査 クリックで拡大します

 分析の結果から、各業種でまったく同条件でのシミュレーションを行ったところ、結果は業種によって大きく異なることが明らかになった。特に百貨店、オンラインゲーム、総合通販などはリターゲティングによる純増がほとんどなかったが、旅行代理店、印刷、広告、デザイン、消費者金融などはリターゲティングの純増が多い結果となった

 傾向として、リターゲティング広告のCTRが高い場合は、純増に寄与することが明らかに。今回のシミュレーションでは、今見えているリターゲティングのCPAより、全体で1.3倍のCPAが悪化することが判明した。

 「検証の結果、業種によって効果は変わるが、リターゲティング広告を配信しなくても、自然に獲得できたコンバージョンの存在が明らかになった。つまり、コンバージョン数の最大化を目指すうえで、正しく自社のリターゲティングの効果を知り、予算のアロケーションを行う重要性が示された」(酒向氏)

 リターゲティング広告の効果の高さは、マーケターの誰もが実感している事実だ。しかし、「リターゲティングに頼らずに新規顧客を獲得する施策にも予算を実験的に投下し、未来を見据えて動いていくことも必要だ」と酒向氏は締めくくった。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/10/23 09:00 https://markezine.jp/article/detail/32196

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング