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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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令和時代のマーケティング

SDGsとマーケティング サステナブル市場の可能性

 世界的に大きな流れとなっているSDGsは、「経済だけの担い手」だった企業の役割を、「経済、環境、社会の担い手」へと大きく変化させようとしている。経営やマーケティングにおいてSDGsシフトを目指す日本企業に求められる姿勢、新たにマーケティング対象となる市場や生活者とは。

※本記事は、2020年2月25日刊行の定期誌『MarkeZine』50号に掲載したものです。

SDGsにより、企業の経営やマーケティングは次のフェーズへ

 SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)とは、2015年9月に国連で採択された2030年までの国際目標で、持続可能な世界を実現するための17の目標から構成され、“地球上の誰ひとり取り残さない”ことを誓ったものです。SDGsは企業の経営やマーケティングにも大きな影響を与えていきます。

 SDGsの採択以前から、MDGs(ミレニアム開発目標)やCOP(国連気候変動枠組条約締約国会議)など同様の文脈は存在していましたが、それまでは環境保全や社会格差是正の問題は、経済の問題とは切り離された形で議論されてきました。しかしSDGsは、経済と社会と環境のトリレンマの問題を、解けないパズルではなく、解かなければならないパズルとして人類に提示したことがその大きな特徴と言えます。

 SDGsを構造的に示した“ウェディングケーキモデル”というものがあります(図表1)。

図表1 SDGsウェディングケーキモデル(タップで拡大)
図表1 SDGsウェディングケーキモデル(タップで拡大)
出典:Think the Earth『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』(紀伊國屋書店)

 この図は、環境が成り立っていないと社会が成り立たない、社会が安定していないと経済が成り立たない、つまり環境、社会、経済すべてがつながっていることを表しています。

 こうしたSDGsの考え方は、「企業は経済だけの担い手」という考え方から、「企業は経済、環境、社会の担い手」であるという認識への変化の強い後押しになっています。伝統的なCSRのように、利益を社会貢献に還元すれば宿題を果たしたという時代ではなく、これからの企業は利益を上げるという経済的なインパクトと同時に、本来期待されていた環境面と社会面においても大きなインパクトを与える存在であることが求められます。

 経済、社会、環境の視点で優れた企業への投資を行おうとするESG投資は急速に伸びており、既に投資額全体の4割に達しているとも言われています。今後こうした投資を呼び込み、調達から販売までの本業のバリューチェーンをSDGs視点で積極的にシフトしていける企業がさらなる利益創出と投資を受けていくという流れは、中長期では不可逆のトレンドであると言えるでしょう。

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博報堂SDGsプロジェクト(ハクホウドウエスディージーズプロジェクト)

マーケティング・ブランディング、ビジネス開発、PR、研究開発、クリエイティブなど、SDGsに関する経験と専門性を持つ社員で編成された博報堂の全社的プロジェクト。生活者発想とクリエイティビティによって企業の経済的インパクトと社会的インパクトの統合を支援するという考え方のもと、SDGsに取り組む企業の業務支援やソリュー...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/04 17:58 https://markezine.jp/article/detail/32925

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