2019年1月に経営統合を行った、サイバー・コミュニケーションズ(以下、CCI)とVOYAGE GROUP(以下、VOYAGE)。持ち株会社の名称をCARTA HOLDINGS(以下、CARTA)とし、両社の強みを掛け合わせたビジネスの展開に向け、様々な取り組みを進めている。本記事では、代表取締役会長の宇佐美進典氏と代表取締役社長の新澤明男氏に、統合から1年余りの歩みと成長戦略を聞いた。
ネット×広告の“見えない世界”が見えてきた
――宇佐美さんには経営統合の発表直後に、MarkeZineの取材に応じていただきました(記事)。あれから1年余りが経過しましたが、これまでの歩みをお聞かせください。
宇佐美:ネット業界、広告業界において、お互いにこれまで見えていなかった部分が見えてきた1年でした。VOYAGEはネットベンチャーとして創業し、広告事業ではパフォーマンス領域を中心に事業を拡大してきたのですが、統合によって、ブランド系の広告主さんやパブリッシャーさん、プラットフォーマーさんの考え方も知ることができて。じゃあ自分たちはその中で何ができるのか、考える時間でした。
――新澤さんはいかがでしょうか。
新澤:CCIはメディアレップとして、大手プラットフォーマーやコンテンツメディアの広告販売並びに電通を中心とした広告会社のデジタル部門のサポートを行うという立ち位置でしたので、逆にネット業界から見える広告の世界を知ることができました。また、ベンチャーで事業を開発してきた宇佐美さんたちの事業の立ち上げ方やスピード感、1人ひとりの気迫を生で感じたことも、とても刺激になりましたね。
変化が激しい時代には、大きなアプローチが必要
――先日電通が発表した「2019年 日本の広告費」によると、ネット広告費が初めてテレビメディア広告費を上回るなど、広告業界は大きな転換点にあると思われます。こうした状況のなかで統合に至った狙いについて、改めて教えていただけますか。
宇佐美:「変化が激しい時代には、大きなアプローチが必要」とずっと考えていました。デジタル、マスという境目が曖昧になってくる世界では、大きくまとまっていかないと、変化を起こしにくいのではないかと感じています。
まっさらな、白地のところで何かをやろうとするときには、小さな組織がそれぞれ取り組んでいくほうが、イノベーションも起きやすいでしょう。しかし既に様々なものが交わり合う中で、もう一度最適解を考えていきましょう、作っていきましょうという場合は、大きな世界観で物事を考え、変えていけるような体制が必要です。
新澤:今回の統合によって前に進んでいる観点の1つに、テレビも含めたネット以外の広告におけるデジタライゼーションへの対応があります。CCIだけではデジタライゼーションをお手伝いできなかった、もしくはVOYAGEだけではチャネルがなかった、みたいな状況だったでしょうね。経営統合がなかったら、これほど急速に進まなかっただろう、というスピード感で進めることができています。
宇佐美:そうですね。今回の経営統合にともなって、CCIとVOYAGEが一緒になること、そして電通グループの一員になることによって、具体的な話が徐々に進んできています。
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蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)
東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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