担当者の数値に対する責任感も向上
Datoramaを導入したことによって、広告効果を振り返る定例会の実施方法や、広告の運用体制も一新。大幅な効率化が実現したと小堺氏は話す。
「これまでは月次の効果測定会議で、エクセルやパワーポイントの資料を複数いただいていたため振り返りのミーティングにも時間がかかっていました。しかしDatoramaの導入後は週に1回ほんの30分の、Skypeによるオンライン定例会で済むようになりました。
デジタルマーケティング会社からレポートをいただくのを『待つ』という受け身の姿勢から、今では関わる全員が『主体的に』Datoramaのダッシュボードにアクセスして、積極的にデータを見るという姿勢に変わりました。数値に対する責任感が増し、自分ごと化が進んだように感じます。Datoramaの導入後は、担当者が事前にDatoramaのデータをチェックしてくるので、会議の場で起こる議論の質も高くなりましたね」(小堺氏)
それ以外にも、各ブランドのマネジメント層へ広告の効果を報告するために、マーケティング担当者から依頼されるレポート作成業務に時間を取られることが多かったのだそう。
しかし、今では各部署の担当者にDatoramaのアカウントを発行し、自分でダッシュボードを見てもらえるようになった。その結果、媒体統括部の作業コストを大幅に削減することができ、本来の業務に集中できるようになったという。各部署の担当者も自分の目でデータを見られるようになったため、情報の透明性が担保できるようになったのではないかと、小堺氏は感じているという。
AmazonのROASは約2倍に
Datoramaの導入によって、ECサイトの中でもAmazonの効果が劇的に改善されたことに、小堺氏は驚きを感じている。
「中でも顕著に改善したのは、Amazonの運用効率です。それまで月次で作成・検証していたAmazonのレポートを週次に変え、そのレポートはすべてDatorama上で行うことを徹底しました。すると、広告メニューやターゲティングを都度細かく調整しながら、タイムセールやプライムデーといったセールのタイミングを逃さずPDCAを回せるようになったため、ROASが約2倍になりました」(小堺氏)
他にも、Datoramaを導入した意外な副産物もあったそうだ。
「弊社では、『マーケティングミックスモデリング(MMM)』というリサーチを行っています。これまではこのリサーチに必要なデータをデジタルマーケティング会社にお願いして集めてくるだけでもひと苦労だったのですが、今では『Datoramaのデータを見てください』と伝えるだけでデータ収集を終えることができるようになりました」(小堺氏)
広告施策に関するデータを分析したい時は、データがDatoramaにすべて集約されていると思うととても心強いと小堺氏は力を込めた。
これからのDatorama活用について小堺氏は、ダッシュボードでトラッキングする指標について改善を進め、アドベリフィケーション指標と広告パフォーマンスの相関性の可視化等、PDCAの質をさらに向上させたいと考えているという。
「ビューアブルインプレッションやリアルタイムのブランドリフトをチェックし、ブランドの認知や興味喚起、購買意欲に最も貢献しているメディアは何なのかを可視化していきたいですね」(小堺氏)