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MarkeZine Day 2020 Autumn(PR)

TealiumのCDPが顧客データの分断に終止符を打つ!獲得予算20%抑制・CV10%向上の事例も

 顧客体験の向上を目的に、国内でもCustomer Data Platform(以下、CDP)の普及が進みつつある。9月1日にオンラインで開催されたMarkeZine Day 2020 Autumnでは、Tealium Japan(ティーリアム ジャパン)の小泉氏、阿部氏が登壇。データの一元化・蓄積に留まらず、データの有効活用までを支える同社のCDPについて、余すところなく語った。

“常時接続”の時代に欠かせないフリクションレスの発想

 Tealium(ティーリアム)は2008年に米国で創業し、2014年にリアルタイムCDPをリリースした同領域のパイオニアだ。グローバルで約1,000社、国内で約70社の導入実績を有する。

 「国内外事例で学ぶ、フリクションレスな顧客体験に有効な顧客データ基盤とは」と題したセッションにおいて、同社の小泉氏は「フリクションレスな顧客体験の実現」を最初のテーマに挙げた。

Tealium Japan株式会社 シニアアカウントエグゼクティブ 小泉潤一氏Tealium Japan株式会社 シニアソリューションコンサルタント 阿部憲幸氏
Tealium Japan株式会社 シニアアカウントエグゼクティブ 小泉潤一氏
Tealium Japan株式会社 シニアソリューションコンサルタント 阿部憲幸氏

 「フリクションレス」とは、購買体験にストレスのない状態を作ることだ。現在はユーザーが自発的に、リアルとデジタルを行き来して、様々なタッチポイントの横断で購買活動をしている。企業側は、リアルとデジタルを融合したオムニチャネル環境を提供するだけではなく、そこにストレスや摩擦をなくしてこそ、最適な顧客体験を提供していると言える。

 今後の日本は、人口の減少にともなう市場の縮小は避けられない。そうなると、必然的に既存顧客のロイヤル化によるLTV向上が重要になる。「良いものを作れば売れる」あるいは「企業側が伝えたいメッセージを一方的に発信する」といった企業起点の考え方から、顧客起点の考え方への転換が求められているのだ。

 ビジネスモデルにも変化が生じる。従来の製品単体での価値提供による「売り切り型」ではなく、購買前後を問わず、デジタルを活用した「常時接続」の必要性が一層高まる。ジャーニー全体で価値を提供してファンとなってもらい、LTV向上につなげる考え方である。

 コミュニケーション戦略に関しては、顧客ニーズを理解したタイムリーなアプローチが必須となる。デモグラフィック属性やRFM分析などを活用した購買者の獲得だ。すなわち、顧客の状況にマッチしたパーソナライズなソリューションを提案し、ファン化につなげていく発想が鍵となる。

一貫した体験創出を阻む「顧客データの分断とサイロ化」

 このようなビジネス環境から、データを活かして顧客体験の向上を推進する企業が増えている。しかし、取り組みの阻害要因となるのが「顧客データの分断とサイロ化」だ。この問題には、様々な事情が絡み合っている。

(1)オンライン・オフラインをまたいだ顧客接点の多様化/クロスデバイス化

 「店舗やスマートフォンで商品を絞り込み、最終確認や購入はPCで行う」といった接点をまたぐ行動が当たり前となり、単一の接点だけでは、顧客像を正しく捉えることができない。

(2)数多くのマーケティングテクノロジーの出現

 過去10年の間に、マーケティングテクノロジーは一層の進化を遂げている。米国では、1社につき平均120ほどのツールを使用しているという統計もあるそうだ。各部署が別々のツールを導入・活用することで、保有するデータや分析結果にずれが生じ、異なる顧客像を描くことにつながってしまう。

(3)部門ごとに異なる責任範囲とKPI

 各部門がそれぞれの目的を達成するために施策を実施すると、受け取るユーザーには、一貫性のないアプローチに映ってしまう。

 一貫性のある顧客体験を提供するためには、顧客のデータを一元的に収集して、360°ビューの顧客理解を促進できる環境作りが必要だ。その策として、CDPやプライベートDMPの導入が進んでいる。ところが、CDPの導入・活用にも様々な課題があるという。続いて小泉氏は、その典型的なパターンを数種類に分けて解説した。

データの蓄積で終わらせない!活用までを支えるTealium

 CDP導入後の典型的な課題としてまず挙げられるのは、データの蓄積・一元化が目的化してしまい、活用できていないというものだ。また、要となる施策は実装したものの、その後のデータ活用が進まないケースもある。さらに、開発運用にスキルが必要で、コストや時間がかかることもある。

 こうした課題に対して、Tealiumはどのようなアプローチをとっているのか。小泉氏は「様々な接点で発生するデータの管理を行う点は、他のCDPと同様ですが、収集したデータを標準化した上で、いかに活用するかにフォーカスしているのが差別化のポイントです」と語る。

 CDPやプライベートDMPは、一般的にデータの一元的蓄積を目的としてデータの保守を行っている。これらに格納されているデータを使用したい場合、SQLによる抽出が必要で、その都度バッチ処理による集計が走るため、リアルタイムでの対応は難しい。その上、工数がかかりスキルも必要となってくる。

 一方、データの活用にフォーカスをしているTealiumは、顧客プロファイルという形で常にデータを集計する仕組みになっている。あらかじめデータ項目を定義しておくことで、ユーザーのアクションごとにプロファイルがリアルタイムにアップデートされていくため、使用したいデータは特殊なスキルがなくても即時活用することが可能だ。

 たとえば、あらかじめ購買フローを定義しておくと、顧客の状態を即時評価することができる。同時に、施策実行の条件が揃ったらメールを出すルール付けをしておくと、該当ユーザーが表れた時点で、施策が自動的に実行される。

作業工数を減らす2つの強み

 さらに、Tealiumには「データ連携」と「データ制御」という2つの強みがある。通常、データの活用にはツールごと連携作業を行う必要があるが、Tealiumはデータの連携機能が事前に定義済みだ。通常はDISTをSFTPで渡すのみのケースが多いが、Tealiumは顧客プロファイルに含まれる情報もセットにできる。サーバーサイドであれば、MAツールやパーソナライゼーションなど、約200のツールのAPIと連結が可能。各ツール側の機能に従って、連携の実装が完了しているため、プルダウンメニューの設定のみで連携作業が完了する。

 また、クライアントサイドのコントロールは、タグマネージャーを介して1,000以上のツールとつながっている。顧客プロファイルの情報にしたがって、Web広告のタグの実行制御を行うことも可能だ。顧客の行動に対し、リターゲティング広告やバナーの変更、あるいはフォローのメールの送信など、各エンドポイントに対してデータ連携されていくまで、一貫して自動かつリアルタイムに実行されていくのもTealiumの大きな特徴だ。

ファンケルなどでも活用

 続いて小泉氏は、Tealiumのユースケースを紹介した。

(1)某グローバル自動車ブランド:3ヵ月で20%の新規獲得予算を抑制

 某グローバル自動車ブランドは、非見込み客の除外機能を活用した広告投資の最適化を実施3ヵ月で約20%の新規獲得予算の抑制に成功した。従来フリークエンシーや配信期間のコントロールは各媒体で行っていたが、Tealiumの活用で一括管理が可能に。ユーザーに紐付けを行うことで、流入元が変わっても配信コントロールができるため、予算の効果的な活用が実現した。

(2)ファンケル:顧客接点を横断したコントロールでCVが10%向上

 ファンケルでは、ゼロパーティデータを活かしたデジタルマーケティング施策を展開する中で、データ統合の関係上、施策の実行が翌日になってしまうことが課題となっていた。これに対し、Tealiumの導入で、カート放棄のようなトリガー系の施策をタイムリーに実施可能にコンバージョンは約10%向上した。即時実施も可能だが、離脱後すぐに実施するより、2時間後の効果が高かったことがわかっている。また、インセッション中にレコメンドを最適化することで、合わせてコンバージョンアップを図っている(詳細はこちら)。

 なお今年7月には、同社CDPに搭載した機械学習の活用によりデータに基づき顧客行動を予測する「Tealium Predict」という機能が一般リリースされている。これにより、工数を削減しながら予測を踏まえたターゲティングを実現できるようになった。

各種法規制へ対応する機能も

 データ活用において忘れてはならないのが、各国の法規制である。ヨーロッパのGDPRや、アメリカのカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)に続き、日本でも改正個人情報保護法が今年6月に成立した。ユーザー同意を筆頭に、企業には対策が求められている。

 データの受け渡しを一元管理するTealiumには、同意管理の画面を作成する機能が標準で備わっている。たとえばルフトハンザドイツ航空では、Tealiumの標準機能を使って明確にCookieの用途を宣言し、同意を得るプロセスを設定している。

 加えて、単に同意取得をして管理をするだけではなく、ユーザーの同意に基づいた正しいデータ活用と制御もタグマネージャーを介して実行が可能だ。

  セッションの後半では、同社の阿部氏が実機を用いたデモを実施。リアルタイムな顧客へのアプローチをどのように実現できるか、同意管理画面が顧客からどのように見えるかなどを解説した。

デモで示された同意管理画面。オプトイン/アウトだけでなく、カテゴリごとの実行制御も可能だ。
デモで示された同意管理画面
オプトイン/アウトだけでなく、カテゴリごとの実行制御も可能だ。

 小泉氏は終わりに、「デジタルマーケティングは変化が速い領域です。ベンダーニュートラルなCDPを全体のハブとして据えることで、常に最先端のツールを採用し、先駆者利益を享受することが可能になるはずです」とまとめ、セッションを締めくくった。

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この記事の著者

丸山 真希枝(マルヤマ マキエ)

フリーライター。IT・Web業界を中心に100社以上のボードメンバーへの取材を行う。起業・マーケティング・クリエイティブなど幅広いトピックスを担当。趣味はヨガと瞑想。体幹と柔軟性を強化中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/11/05 11:00 https://markezine.jp/article/detail/34321