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TealiumのCDPが顧客データの分断に終止符を打つ!獲得予算20%抑制・CV10%向上の事例も

2020/11/05 11:00

 顧客体験の向上を目的に、国内でもCustomer Data Platform(以下、CDP)の普及が進みつつある。9月1日にオンラインで開催されたMarkeZine Day 2020 Autumnでは、Tealium Japan(ティーリアム ジャパン)の小泉氏、阿部氏が登壇。データの一元化・蓄積に留まらず、データの有効活用までを支える同社のCDPについて、余すところなく語った。

目次

“常時接続”の時代に欠かせないフリクションレスの発想

 Tealium(ティーリアム)は2008年に米国で創業し、2014年にリアルタイムCDPをリリースした同領域のパイオニアだ。グローバルで約1,000社、国内で約70社の導入実績を有する。

 「国内外事例で学ぶ、フリクションレスな顧客体験に有効な顧客データ基盤とは」と題したセッションにおいて、同社の小泉氏は「フリクションレスな顧客体験の実現」を最初のテーマに挙げた。

Tealium Japan株式会社 シニアアカウントエグゼクティブ 小泉潤一氏Tealium Japan株式会社 シニアソリューションコンサルタント 阿部憲幸氏
Tealium Japan株式会社 シニアアカウントエグゼクティブ 小泉潤一氏
Tealium Japan株式会社 シニアソリューションコンサルタント 阿部憲幸氏

 「フリクションレス」とは、購買体験にストレスのない状態を作ることだ。現在はユーザーが自発的に、リアルとデジタルを行き来して、様々なタッチポイントの横断で購買活動をしている。企業側は、リアルとデジタルを融合したオムニチャネル環境を提供するだけではなく、そこにストレスや摩擦をなくしてこそ、最適な顧客体験を提供していると言える。

 今後の日本は、人口の減少にともなう市場の縮小は避けられない。そうなると、必然的に既存顧客のロイヤル化によるLTV向上が重要になる。「良いものを作れば売れる」あるいは「企業側が伝えたいメッセージを一方的に発信する」といった企業起点の考え方から、顧客起点の考え方への転換が求められているのだ。

 ビジネスモデルにも変化が生じる。従来の製品単体での価値提供による「売り切り型」ではなく、購買前後を問わず、デジタルを活用した「常時接続」の必要性が一層高まる。ジャーニー全体で価値を提供してファンとなってもらい、LTV向上につなげる考え方である。

 コミュニケーション戦略に関しては、顧客ニーズを理解したタイムリーなアプローチが必須となる。デモグラフィック属性やRFM分析などを活用した購買者の獲得だ。すなわち、顧客の状況にマッチしたパーソナライズなソリューションを提案し、ファン化につなげていく発想が鍵となる。

一貫した体験創出を阻む「顧客データの分断とサイロ化」

 このようなビジネス環境から、データを活かして顧客体験の向上を推進する企業が増えている。しかし、取り組みの阻害要因となるのが「顧客データの分断とサイロ化」だ。この問題には、様々な事情が絡み合っている。

(1)オンライン・オフラインをまたいだ顧客接点の多様化/クロスデバイス化

 「店舗やスマートフォンで商品を絞り込み、最終確認や購入はPCで行う」といった接点をまたぐ行動が当たり前となり、単一の接点だけでは、顧客像を正しく捉えることができない。

(2)数多くのマーケティングテクノロジーの出現

 過去10年の間に、マーケティングテクノロジーは一層の進化を遂げている。米国では、1社につき平均120ほどのツールを使用しているという統計もあるそうだ。各部署が別々のツールを導入・活用することで、保有するデータや分析結果にずれが生じ、異なる顧客像を描くことにつながってしまう。

(3)部門ごとに異なる責任範囲とKPI

 各部門がそれぞれの目的を達成するために施策を実施すると、受け取るユーザーには、一貫性のないアプローチに映ってしまう。

 一貫性のある顧客体験を提供するためには、顧客のデータを一元的に収集して、360°ビューの顧客理解を促進できる環境作りが必要だ。その策として、CDPやプライベートDMPの導入が進んでいる。ところが、CDPの導入・活用にも様々な課題があるという。続いて小泉氏は、その典型的なパターンを数種類に分けて解説した。


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