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第106号(2024年10月号)
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動画広告の活用がもたらす価値に迫る(AD)

購買寄りのミドルファネルを攻め、動画からの検索リフト効果が7倍以上改善!アンファーの最新動画広告活用

 これまでは認知を中心とした上位ファネルを中心に活用されることの多かった動画広告。ところが、今回アンファーとアルファアーキテクトは、「VeleT for Search」という新プロダクトにてより購買に近いファネルに対するアプローチを実施したところ、大きな成果が生まれたという。本記事では両社のキーマンに、同事例をもとに今後求められる動画広告のあり方を探った。

動画広告の正しい評価を目指すアンファー

MZ:今回はスカルプDなどメンズブランドのマーケティングを担当するアンファーの池城さんと、様々なクライアントにおける動画広告のPDCAを支援するアルファアーキテクトのプロダクト領域を担当する伊藤さんに話をうかがいます。アンファーは元々動画広告に力を入れている印象なのですが、いかがでしょうか。

池城:動画の視聴環境が整うにつれて、動画広告に関しては優先度を上げて注力してきました。今後も5Gの開始などで動画広告の市場はさらに伸びていくと思っています。さらに、テレビCMと動画広告との境目もあいまいになっていくのではと考えています。

 そうなったときに求められるのが、動画広告の良し悪しをきちんと評価できる仕組み作りです。動画市場が盛り上がっているから動画広告を配信するのではなく、弊社のビジネスにとって有効かどうかを判断できるような設計を意識するようにしています。

アンファー株式会社 Dクリニック事業部 ブランド戦略部 メンズブランド課 課長 池城 安雲氏
アンファー株式会社 Dクリニック事業部 ブランド戦略部 メンズブランド課 課長 池城 安雲氏

MZ:今回はアルファアーキテクトと動画広告を活用した施策に取り組んだとのことですが、なぜ同社をパートナーに選んだのでしょうか。

池城:より動画によるアプローチの幅を増やしたいというのがきっかけですね。元々YouTubeなどに動画広告を出稿している中で、もっと様々なメディアに出稿できればと考えており、アルファアーキテクト様が動画広告DSP「VeleT」を提供していたのでご相談しました。

 また、アルファアーキテクト様は定量×定性による分析を駆使して動画広告の最適化を行える強みがあることも知っていたのが大きな理由ですね。

ミドルファネルから購買に近い人へのアプローチを実現

MZ:アルファアーキテクトの伊藤さんにうかがいますが、アンファーさんにはどのような取り組みを提案・支援してきたのでしょうか。

伊藤:元々は池城さんからのお話にあったように、定量×定性の分析による動画広告の最適化をご支援させていただいていました。こちらに関しても現在も取り組みを進めていますが、アンファー様とはさらに踏み込んだアプローチを実施しています。それが「VeleT for Search」というプロダクトです。

アルファアーキテクト株式会社 Video Consulting Div. Planning Unit 取締役 伊藤展人氏
アルファアーキテクト株式会社 取締役 Planning Unit GM 伊藤展人氏

伊藤:これまで我々はMarkeZineの記事でもかねてからミドルファネルの重要性を訴えてきました(過去記事はこちら)。そして、多くの広告主様とご一緒する中で、ミドルファネルの領域の中でも「認知などのアッパーファネル寄りの施策がしたい」というニーズと「購買に近いローワーファネルの施策がしたい」というニーズとで分かれるケースが多く見受けられ、単純に「ミドルファネル」という一言では本質的なニーズに対して応えられていないと感じるようになりました。

 そこで弊社は前者のような層を準ミドル、後者に近い層をミドルと分けて「VeleT for Brand」と「VeleT for Search」という2つのプロダクトを開発しました。今回の「VeleT for Search」は、動画広告を視聴したユーザーの検索行動を促すよりローワーに近いミドルファネル向けのプロダクトとなっています。

MZ:これまでアルファアーキテクトが提唱してきたミドルファネルを2つに分割したんですね。「VeleT for Search」では、どのように検索行動を促していくのでしょうか。

伊藤:まず、動画広告を視聴したユーザーの検索への寄与数を優先的に最適化します。加えて、リスティング広告からの獲得効率にどのように影響しているのか、そしてそれがデジタル広告施策全体の獲得件数と獲得効率にどう影響を与えているのか、という点も含めて試算を行い、PDCAの改善を行っていきます。

 これまでも、動画広告内におけるPDCAを回し、最適化を図ることで最終的に広告主様のデジタルマーケティング寄与を目標としてまいりましたが、「VeleT for Search」では、試算からレポートに至るまでその数値目標まで落とし込んで、広告主様のデジタルマーケティング全体のスケールを目指しているのです。

テレビCM素材を動画広告でもうまく活用する方法とは?

MZ:動画広告の個別最適だけでなく、デジタルマーケティングの全体最適まで支援するプロダクトを新たにローンチされたんですね。今回アンファーさんは、「VeleT for Search」を活用してどのようなクリエイティブの動画広告を配信していたんでしょうか。

池城:基本的にはテレビCMで使用しているクリエイティブを活用しながら、新たに1つ訴求をバナーで追加したものを配信していました。たとえば、男性用発毛剤「スカルプD メディカルミノキ5」のテレビCMはブランド名の認知とメインメッセージを伝えることを目的としたものになっていますが、そこに商品独自のサービスである「スカルプD ミノキ補償制度」に関する訴求を加えました。

 また「スカルプD ミノキ補償制度」以外にも、複数パターンの訴求バナーを用意しました。こうすることで、テレビCMでは対応しきれなかった商品理解の部分まで踏み込んだ施策の実行が可能になりました。

MZ:テレビCMの素材に複数パターンの訴求バナーを追加することで、クリエイティブのA/Bテストを行っていた以外に意識していたことはありますか。

伊藤:プラスワン訴求によるクリエイティブのパターン化に加え、配信時のターゲティングとメディアのプレースメントを掛け合わせた細かな運用を実施していました。

 特にターゲティングに関しては、「オーディエンス」「インタレスト・キーワード」「訪問ユーザーリタゲ」「顧客ユーザーの類似拡張」などを動画パターンに合わせて活用することで、運用の最適化を行いました。

新たなインサイトも表面化するように

MZ:池城さんにお聞きしますが、これまでの動画広告の取り組みと「VeleT for Search」では何が違いますか。

池城:深い分析をしてもらえた点ですね。通常だと、動画広告実績の数値にプラスでブランドリフト調査など、数問の質問を聞く程度ですが、「VeleT for Search」では広告実績以外の定量分析やアンケートによる定性調査、インサイト分析など細かなところまで行えるのが大きなメリットだと感じています。

 また、これらの分析と日々の運用改善で新たなインサイトを見つけることもできました。当初我々は30~40代のアクティブなビジネスマンをペルソナとして想定していましたが、実際のコンバージョンユーザーを見てみると、意外とインドア派でゲームが好きな方も一定数いたんです。インサイト調査でも、想定しているペルソナとは違った人へのアプローチが有効なことがわかりました。

 このように、動画広告の最適化にとどまらず、今後マーケティング施策を立案・実行していく上での新しい気づきを今回の取り組みで得られたので、非常に良かったです。

指名検索数やビュースルーCPAも大幅改善

MZ:今回の取り組みによって得られた成果を教えてください。

池城:動画広告の運用に関しては、右肩上がりで改善できたため、規模を拡大しながら配信を続けられました。具体的には、指名検索数やビュースルーCPAなどの数字が良くなりました。また、クリエイティブに関しても動画×訴求軸での勝ちパターンが見えてきているので、今後のクリエイティブ開発の方向性もスムーズに決めることができました。

伊藤:動画接触者のうち検索行動に至った人の数が開始から2ヶ月ほどで11倍くらいまで伸び、そのCPAに関しても7分の1まで改善しました。動画広告も綿密に設計して細かな運用をすれば、これだけ改善できることを、アンファーさんと一緒に事例を作ることができ、大変うれしく思っております。

MZ:池城さんは、今回の施策を行ってみたことで得られた気づきや学びはありますか。

池城:運用改善だけでなく定性・インサイト調査を行うことで、想定していたターゲットとは違うペルソナを発見できたのは大きな気づきでしたね。また、動画広告を通じてブランドのマーケティング活動全体に寄与する施策が実行できたのは、非常に学びになりました。

今後は動画広告オリジナルのクリエイティブでさらなる成果を

MZ:最後に今後の展望をお話しください。

池城:現状も行っている動画広告の配信に関しては好調に改善できているので、今後さらに規模を大きくしていきたいです。また、分析結果をもとに1から新しいクリエイティブの開発もアルファアーキテクト様と一緒に取り組みできると良いなと考えています。

伊藤:池城さんのお話にあったクリエイティブの開発はぜひご一緒させていただきたいと考えています。今回はテレビCMを軸にプラスワン訴求と細かな運用改善で成果を出すことができましたが、それにもいずれ限界が来ます。我々はクリエイティブ開発に関してもワンストップで提供できる体制を持っていますので、今後クリエイティブのPDCAサイクルを回すところもサポートしていきます。

 また、今回動画広告で検索に寄与できることはわかったので、その先の数字も検証したいと考えています。たとえば、クリエイティブによってどれだけ検索への寄与に差があるのか、検索後のコンバージョンレートはどれだけ改善したのかなど、まだまだ検証できる要素はあるはずです。現状に満足せず、アンファー様とより一層動画広告のPDCAを改善していければと思います。

【「VeleT」に関するお問い合わせ】
アルファアーキテクト株式会社
担当:広報 藤坂嘉乃
E-mail:support@a-a.email
ホームページ:https://alpha-architect.co.jp/
「VeleT」の詳細に関してはこちら

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/08 10:00 https://markezine.jp/article/detail/34343