Reproは、ナノベーションと共同で「Web・アプリ接客ツールの利用状況」に関するアンケート調査を実施した。
同調査は7月27日~8月31日、自社のWebサイトやアプリの運営に携わる担当者および責任者101名を対象に実施。回答者の属性は、売上高100億円以上のメーカー、IT・通信・インターネット企業、流通小売業が約8割を占めた。以下、一部内容を紹介する。
約半数の企業がWeb・アプリ接客ツールを導入済み
Web・アプリ接客ツール(以下、接客ツール)は、全体の半数以上(54%)の企業が導入していた。特に、顧客コミュニケーションの頻度が高い「流通・小売業」においては、導入済みの企業が多かった。
接客ツールの導入目的は?
接客ツールを導入する目的として、約7割の企業が、「Web・アプリ内のコンバージョンレート改善」と回答。続いて、「1to1コミュニケーションの実現」「ユーザーとのコミュニケーションチャネルの増加」を目的に挙げる企業が多かった。昨今マルチチャネル化する顧客接点の中で、一人ひとりのユーザーに最適な体験価値を届けたいというサービス提供者の思いが、接客ツール導入の背景にあることが見て取れる。
導入効果においては、接客ツールを導入した企業(55社)の約半数(52%)は、満足していると回答。多様化するチャネルの中で、接客ツールが顧客体験の実現に寄与していると思われる。
施策の実施内容はサイト内施策が中心
接客ツールで実施している施策内容については、「直帰対策・回遊促進」「商品到達促進」が約6割という結果に。一方で、それ以外の施策については実施率は50%を下回っており、特に「カゴ落ち対策」や「再訪問促進」などの、サイト外でのリテンション施策の実施率は低い傾向だった。現在の接客ツールの施策内容は、サイト内施策が中心のようだ。その理由は、今回の回答者はエンタープライズ企業が多く、Salesforce Marketing CloudやMarketoといったCRM・MAツールが導入されており、接客ツールとの使い分けが行われているためと見られる。
8割以上が、カスタマーサクセスの重要性を感じている
接客ツールを未導入の企業にその理由を聞くと、50%が「行っても費用対効果が出ないと思うため」、次いで32%が「運用担当者がいないため」と回答した。一方、既に接客ツールを導入している企業では、8割以上が「カスタマーサクセスの重要性を感じている」と回答。接客ツールの導入においては、ベンダーの運用面の支援やバックアップ体制の重要性が浮き彫りとなった。
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