ユーザーメリットを担保する「ポイント交換」
――なぜポイントプログラムをコミュニケーションの起点として考えたのでしょうか?
平田:「ポイントを持つ人=ユーザー」を1つのIDで管理することで、長期的なリレーションシップ構築の動機にもなり、また1つのIDに様々な情報を紐付けていくことで、長期にわたった情報管理ができると感じました。つまり「1(ワン)IDで様々なサービスを提供したい」というところに、1つの答えを出しました。
だからポイントサービスといっても、「単純な値引きサービスとは違う」という点にはこだわりました。実際、値引きをすると社内的にはキャッシュアウトになるので、「どこで儲けを出すのか」「ポイント制度を導入したら本当にLTVが上がるのか」など、誰も答えを持っていない部分に関してはかなり苦労して調整しました。
――実行に向けて制度の詳細を詰めるに当たり、課題があったわけですね。
平田:はい、プロジェクトチームが立ち上がったのですが、実行に当たっての課題も多数ありました。「MENICOiNで当社のグッズと交換できる」というだけでは、正直なところユーザーさんに喜ばれるかどうか不安でしたし、他社の有名ポイントとMENICOiNを交換できればユーザーメリットも上がりますが、実際に提携を進めるには、正直どうすればいいのかわからなかったのです。
そこでまずポイントサービスの市場動向を調査するなか、ジー・プランのことを知り、アポを取らせていただいたのです。
――ジー・プランさんは、「Gポイント」を始めポイントサービスに関わる多様なサービスを展開していますが、今回メニコンさんに対してはどのような支援を行なったのでしょうか。
田中:前提として簡単に当社の事業を紹介させていただくと、ポイント交換サイト「Gポイント」の運営で培ったノウハウを基に、ポイント交換プラットフォーム「ポイント・コンセント」などを提供しています。
田中:今回のメニコンさんのケースもそうですが、新たにポイントサービスを立ち上げるに当たり、「共通ポイントへの交換で価値を上げたい」「なるべく早く立ち上げたい」という時には、ポイント交換プランを中心に様々な情報を提供しながら、実現に向けてサポートするほか、その後の運用についても継続的に支援しています。
計画段階から伴走、専門的なノウハウで社内調整をスムーズに
――今回のメニコンさんのポイントサービス開始に当たり、ジー・プランがどのような支援を行なったのか具体的に教えてください。
田中:ポイント・コンセントをご契約いただく前の検討段階からプロジェクトに入って伴走してまいりました。というのも、単に「ポイントをやりたい」といっても、どんな企業がどのような目的で、どのようにプラットフォームを活用して効果を出しているかがわからないと、詳細なプログラムが組むことが難しいからです。
平田:当社の場合でいえば、そもそも「ポイントサービスのためのプラットフォームを開発する」という点に関しても情報不足でした。
やはりビジネスとして始める以上、会計上で引当金などの問題もあり、永久に失効しないポイントというわけにもいかず、とはいえ「他社ではどれくらいポイントが行使されているのか」という目安になる情報はありませんでした。こうした点について、ジー・プランさんから失効率の例を教えていただいたり、またはターゲット層がどのようなポイント銘柄と交換しているのかといった傾向から有効な交換先を示唆していただいたりと、社内の他部門を説得するために必要な情報を提示いただきました。