MA活用の悩みは「購買フェーズの見える化」で解決できる
シャノンは2000年の創業以来、一貫して企業のマーケティング部門を支援するシステムを作り続けてきた。なかでも同社のMAは生命保険会社や不動産会社、塾などの高額単価商材を扱う企業を中心にBtoB、BtoC問わず多く利用され、フォローの手厚さなど顧客満足度の高さで評価を得ている。
同社のMAを利用する企業からは、購買フェーズの見える化に関する悩みが多く寄せられるという。そしてその悩みの内容は、経営陣、マーケティング部門のリーダー、担当者でそれぞれ違っている。
たとえば経営陣は、課題の達成・未達成といった結果だけでなく、将来の予測をするための目処と根拠を知りたいというニーズを持ち、リーダーたちは、非対面も含めた顧客側との接点全体を管理して購買フェーズをきちんと設計したいという思いを持っている。そして担当者は、普段行っている個別の施策がマーケティング全体に与える影響を踏まえて、目の前の施策を改善したいという要望を第一に持っている。
なぜこうした悩みが出てくるかというと、購買フェーズが見えていないことに原因がある。
「以前であれば、製品に関心を持てば営業担当に連絡し詳しく話を聞くというような対面の接点があったものが、コロナ禍により非対面で情報収集などを行う人が増えたため、ターゲットが認知→興味→関心→比較・検討→商談という購買フェーズを進んでいく過程が、把握しづらくなりました。フェーズの途中が見えないため、来月の商談数はどうなりそうかという予測がつかなかったり、注力すべきポイントが判断できず購買フェーズの全体設計ができなかったりします。またウェビナーの開催といった個別施策の効果がわからず、改善ができないということも起きてしまいます」(村尾氏)
購買フェーズを見える化する3ステップ
村尾氏は、それらの悩みは、MAを活用して購買フェーズを見える化することで解決できるという。ただMAさえ入れていれば見える化できるというものではなく、そのための体制構築が必要となる。
購買フェーズを見える化するためには、「購買フェーズの全体管理」「施策戦略の立案」「個別施策の改善」という3つのステップを実行していく。1つ目では商談創出の予測が立ち経営陣の、2つ目では購買フェーズの設計ができるようになりリーダーの、3つ目では個別施策の改善ができるようになり担当者の悩みが解決されるというわけだ。