ステップ1:顧客フェーズの全体管理
商談創出の予測を立てるためには、その目処や根拠となる購買フェーズの分布と推移を見える化する必要がある。たとえば関心フェーズから次の月には100人が比較・検討フェーズに推移したとしたら、その翌月には商談創出が増えることが予測できる。逆に比較・検討フェーズへ進む人が少なければ商談は減っていくことが予測されるので、下のフェーズから比較・検討フェーズへと推移する人を増やすことに注力することが大切になってくるというわけだ。
「非対面でのターゲットの動きをどうやって把握するかというと、たとえば過去6ヵ以内にWebサイトにアクセスした人は興味フェーズ、過去3ヵ月以内にホワイトペーパーをダウンロードした人は関心フェーズ、過去3ヵ月以内に資料請求や製品ウェビナーに参加した人は比較・検討フェーズというように、取得可能なターゲットの行動履歴を定義していくことで、それぞれのフェーズに何人いて、どう推移したかを把握できるようになります。そうした行動履歴は、シャノンのMAで一元管理することができます。何の行動がどのフェーズに該当するかは、各社の商品や顧客の特性に合わせて社内で検討し、定義していきます」(村尾氏)
ステップ2:施策戦略の立案
購買フェーズの分布と推移が見える化できたら、次に顧客の獲得と引き上げの状況を見える化し、それに基づき施策戦略を立案していく。
「たとえば比較・検討フェーズで300人獲得を目標値としていたのに現状200人だった場合、リーダーの仕事としては足りない100人を比較・検討フェーズに持ってくるための施策戦略を立案することになります。そのための方法として、フェーズの外から新たな顧客を獲得してくることと、下のフェーズから引き上げてくること2つの方法があります」(村尾氏)
新たな顧客は、広告などで、ターゲットとしている比較・検討層などの人を既存フェーズの外から獲得してくる。そして下のフェーズからは、ウェビナーなどの施策でフェーズの引き上げを図っていく。また、なかなかフェーズが引き上がらない人をどう引き上げるか、フェーズから引き下がったり出ていったりすることをどう防ぐかという課題も考えられる。当然、それぞれの課題ごとに、その解決方法は違ってくる。
「各フェーズの現状やフェーズへの入と出がどうなっているのかを詳細に見ていくことも重要です。それに基づき、どのフェーズを何人増やしたいのかという目標が設定でき、そこから施策戦略を立案していけるようになります。たとえば、比較・検討フェーズが目標に100人足りない場合、リスティング広告の予算内で20件の獲得を目指し、残りの80人は関心層向けのウェビナーを開催して80人引き上げることを目指すといったように、具体的な成果目標を設定できるようになります。それを実現するのにも、シャノンのMAが有用です」(村尾氏)