トライブを捉えて会話を生む
MZ:Twitter Japanの小堺さんにうかがいますが、今回の施策でTwitterはどのような支援を行ったのでしょうか。
小堺:CMをきっかけに、今までアプローチできていなかった、アッパーファネルとミッドファネルの潜在層と接点を持ち、発話させることの重要性をご提案させていただきました。
また、質の良い発話を引き出すためのヒントとなる施策事例や考え方をいくつか紹介しました。たとえば、キャラクターを活用したブランド絵文字の施策では、熱量の強いマンガ好きのコミュニティに一番注目しました。これまでのツイートの分析から、そういったコミュニティには、「自分の好きな作品やキャラクター、シーンを他人におすすめしたい」というインサイトがあることがわかっていました。そこで、彼らを起点にすることで強い波及効果が得られるという仮説を立てました。
そのほか、キャンペーン実施後はどのようにTwitterの施策を評価するか、マーケティングの効果測定のレポーティングサポートも行いました。
新規リーチの拡大とオリジナルツイートの増加に成功
MZ:今回の施策はどのようなKPIで評価したのでしょうか。
八子:通常のダイレクトレスポンス広告とのユーザー重複、そしてピッコマやSMARTOON作品に関するオリジナルツイートの量をKPIに設定しました。
MZ:今回の施策によって、KPIにどのような変化が見られましたか。
八子:ユーザー重複に関しては、通常広告とトレンドテイクオーバーを比較したところ、参加者の重複率は3%とかなり低く、通常広告配信では届かないユーザー層へ広げられたと手応えを感じました。
オリジナルツイートに関しては、今回の施策実施前の5月以前と実施後の6月以降を比較したところ、ピッコマとSMARTOON作品関連のオリジナルツイートの数は2.4倍に増加しました。さらに、「最近ピッコマで読み始めました」といったツイートが施策前後で162%も増加するなど、ピッコマとSMARTOONに対する認知理解が深められたと思います。
MZ:今回はテレビCMの出稿に連動した施策でしたが、その相乗効果に関してはどう評価していますか。
八子:今回、話題となっているタレントさんにご協力いただきキャンペーンを展開することで、より会話量やエンゲージメントを増やすことができるのではと仮説を立てました。実際に今回は、テレビCMに起用したBiSHのアイナ・ジ・エンドさんに協力いただき、キャンペーンを展開しました。
結果として、アイナ・ジ・エンドさんがテレビCMに出ていることへのツイートも集まり、SMARTOONに関する会話量は増加しました。SMARTOONとピッコマを認知させる目的に、テレビCMとの連動施策は合っていたと思います。