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実購買データに基づく分析結果を無料公開!三井住友カード「Custella Trend」の提供価値とは

 三井住友カードでは、自社のキャッシュレスデータをベースに消費トレンドを分析したレポート「Custella Trend」を毎月無料で公開している。膨大な実購買データから人の欲求区分や43業種別に消費動向を知ることができるサービスだが、その背景には「消費の活性化を促し、日本を豊かにしたい」という想いがあるという。同社の戦略プランナーとして事業を推進する荒木仁志氏に、サービスの概要やレポートの有効な活用方法についてうかがった。

マーケティング支援サービス「Custella」の4つのサービス

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは荒木さんのこれまでのご経歴と、現職で担当されている業務についてお聞かせください。

荒木:2006年に総合小売業へ就職し、バイヤーやディベロッパーのほか、オムニチャネルやEC事業の立ち上げ、トリプルメディアの運営、CRMなどのマーケティング業務に従事しました。2021年4月、三井住友カードのデータ戦略部門に転職し「Custella(カステラ)」事業の推進およびマーケティング活動を担っています。

三井住友カード マーケティング本部 データ戦略部 戦略企画グループ 部長代理 荒木仁志氏
三井住友カード マーケティング本部 データ戦略部 戦略企画グループ 部長代理 荒木仁志氏

MZ:三井住友カードでは、キャッシュレスデータを活用した4種類のマーケティング支援サービスをCustellaとして提供されているとうかがっています。まずは各サービスの概要を簡単に教えていただけますか?

荒木:Custellaは三井住友カードが保有する膨大なキャッシュレスデータを活用し、現状分析から施策の実行まで一気通貫して行うマーケティング支援サービスです。一般的なマーケティング活動では、分析の対象が自社の顧客に限定されていますが、Custellaでは今まで見えなかった顧客の購買行動や市場動向を可視化することで、クライアントの課題解決をサポートします。

荒木:Custellaは4つのサービスで構成されています。「Custella Trend」は世の中の消費トレンドを業種別、性・年代別、エリア別などで可視化したレポートを登録メールアドレスに毎月配信する無料サービスです。「Custella Insight」では、加盟店向けに顧客属性やインバウンド顧客の購買動向、業界平均との比較など、様々な切り口で分析を行い、ダッシュボードで可視化します。

 「Custella Analytics」では各クライアントが抱えているマーケティング課題やニーズを直接ヒアリングさせていただき、当社のビジネスプランナーやデータアナリストがオリジナルの分析設計から調査分析、打ち手のご提案までを実行。「Custella Promotion」ではクライアントの告知商材に合わせて、決済情報や属性情報からニーズのあるカード会員様をターゲティングし、DMプロモーションを実施します。

キャッシュレスデータを通じて消費の活性化を目指す

MZ:カード会社にとってマーケティング支援サービスの提供は新しい試みだと思います。Custellaを立ち上げた背景や狙いについて教えていただけますか?

荒木:立ち上げの背景には「消費を通じて日本を豊かにしたい」という社としての想いがありました。我々カード会社が扱っているのは「衣食住などのモノ消費」「サービス・体験などのコト消費」を網羅した全ての消費に関わるキャッシュレスデータです。これらのデータをクライアントに活用いただくことで、消費の活性化をお手伝いしたいと考えCustellaプロジェクトを始動しました。

 2020年にコロナ禍の影響をまとめた「コロナレポート」を3回発表したのですが「消費の変化をここまで詳しく記載したものはない」という嬉しいお声とともにお引き合いもいただきました。消費の活性化に多少なりとも貢献できている実感を得て、レポートを定型化したサービスが今のCustella Trendです。

7つの消費欲求区分や43業種別に消費動向を分析

MZ:Custella Trendでは、三井住友カードが保有するキャッシュレスデータを基に、消費トレンドの分析結果をレポート形式で毎月無料配信しているそうですね。具体的にどのような情報が掲載されているのでしょうか。

荒木:月次の定型レポートでは「キャッシュレス消費トレンド」「消費欲求区分ごとの推移」「コロナ前後での消費行動分析」「業種別の動向」という4章構成で情報をまとめています。1章では、前月までのカード決済金額と決済件数の推移を可視化し、年代別・居住地別のグラフとそこから読み取れるマクロ消費トレンドを添えています。

決済金額・決済件数の推移(出典:Custella Trend 2022年2月号)
決済金額・決済件数の推移(出典:Custella Trend 2022年2月号)

荒木:2章では衣、食、住、生活・健康美容、旅・移動、遊・学、オンラインという7つの欲求区分に沿って、それぞれの決済金額などをグラフ化。3章ではコロナ禍で複雑化する消費行動の変化を「オンライン利用」と「お出かけ範囲(購買場所と自宅との距離)」という2つの指標の増減を紐解くほか、年代別・居住地別のページではコロナ禍以前の同月と比較を行っています。

消費欲求区分と業種一覧(出典:Custella Trend 2022年2月号)
消費欲求区分と業種一覧(出典:Custella Trend 2022年2月号)
コロナ禍前後における消費者行動の変化を紐解くための4象限(出典:Custella Trend 2022年1月号)
コロナ禍前後における消費者行動の変化を紐解くための4象限(出典:Custella Trend 2022年2月号)

荒木:4章では2章の7つの欲求区分をさらに深掘りし、我々が定義する43業種別に直近の動向を分析。具体的には直近3ヵ月の状況や決済金額、客数、客単価の推移、その業種の利用者を対象とした他業種での決済金額ランキングなどを掲載しています。

43業種別の消費動向のうち百貨店のデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)
43業種別の消費動向のうち百貨店のデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)

MZ:定型レポートとは別にスポットで出している「特別号」もあるとうかがいました。特別号ではどのような内容を扱っているのでしょうか。

荒木:「リアル店舗とオンラインの消費番付」や「関東と関西の消費傾向の違い」など、定型レポートよりもさらに深い分析を行っています。

リアル店舗 vs オンライン 消費番付(出典:Custella Trend特別号)
リアル店舗 vs オンライン 消費番付(出典:Custella Trend特別号)

Custella Trendが読み解く2021年の消費動向

MZ:コロナ禍2年目に突入した2021年。引き続き厳しい状況に置かれている業種がある一方で、消費が回復しつつある業種も増えています。Custella Trendでは2021年の消費トレンドをどのように捉えているのでしょうか。主要なトピックをお教えください。

荒木:大きなトピックが3つあります。1つ目は、コロナ禍の勝ち組ともいえる日常消費系の業種の伸びです。キャッシュレスの伸びもあり、スーパーやホームセンター、家電量販店などが好調で、直近3ヵ月の2019年同月比は軒並み増加しました。またペット関連も好調で、飼育家庭の増加にともない家庭におけるペット関連費の支出が増えています。

43業種別の消費動向のうちスーパーのデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)
43業種別の消費動向のうちスーパーのデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)

荒木:2つ目のトピックは、コロナ禍で打撃を受けた旅行、貴金属・時計、エステ・美容、百貨店などの非日常業種が回復基調に入っていることです。これらは“ぜいたく品”と呼ばれ、コロナ禍直後は消費が大きく減りましたが、直近3ヵ月は2019年同月比で増加しています。株価の上昇もあって高額品を買う人が増えていることや、富裕層が国内でお金を遣うようになったことが要因として挙げられるでしょう。

43業種別の消費動向のうちエステ・美容整形のデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)
43業種別の消費動向のうちエステ・美容整形のデータをまとめたページ(出典:Custella Trend 2022年2月号)

荒木:3つ目は、オンラインシフトの加速です。加速の背景には、これまでオンラインで消費活動をしていなかった高齢者による利用の増進があります。2020年1月の消費欲求区分シェアにおいて70代以上のオンラインの売上が10%であったのに対し、2021年と2022年はともに19%まで伸長し、60代でも類似の傾向が見られました。

年代別・同月3年分比較で見る決済金額の消費欲求区分シェア(出典:Custella Trend 2022年2月号)
年代別・同月3年分比較で見る決済金額の消費欲求区分シェア(出典:Custella Trend 2022年2月号)

実購買データに基づく分析と業界トップクラスのデータ量が強み

MZ:調査会社をはじめ、様々な機関が消費動向のレポートを公開していますがCustella Trendならではの強みはどこにあるのでしょうか?

荒木:最大の強みは会員様の実購買データを用いて分析している点です。実購買データとは、購入した店舗や金額、日時などの情報を指します。また性別や年齢、居住地など基本的な属性だけでなく、会員様の年収、勤務地、職業、リボや分割といったファイナンスの情報も保有している点が我々カード会社の強みです。弊社の加盟店数は約150万にも上り、月間5億件のデータ量は日本のカード会社の中でもトップクラスに入ると自負しています。

MZ:確かに、このボリュームの情報を無料で閲覧できるのはすごいことですね。せっかく得た情報を無駄にしないためにも、Custella Trendの有効な活用方法を教えていただけますか?

荒木:Custella Trendを購読するメリットは、自社や競合他社を含む業界の消費動向を精緻に把握できることです。もし私がマーケターなら、まずは決済金額全体における7つの欲求区分の構成比率がどう移り変わっているのかを確認し、マクロの消費動向を掴みます。その上で自社が属する業界に着目し、業界全体のコンディションを参考値に自社の状況を把握。自社は厳しいにも関わらず業界全体が好調なら「他社は何をやっているのか」という興味関心が生まれるので、より細かな分析を行うことができるCustella Analyticsを活用していくと思います。

 自社と業界全体のコンディションが同じであっても違っていても、何かしらの“気付き”が生まれ、その気付きがネクストアクションを考える材料になります。有効な材料の1つが、4章にある他業種での決済金額ランキングです。このランキングからは「自社の利用者がほかにどのような業種で消費活動を行っているのか」「自社と関わりの深い業種はどこなのか」などの傾向を容易に読み解くことができるからです。

赤枠部分が他業種での決済金額ランキング
赤枠部分が他業種での決済金額ランキング

分析はマーケティング活動の第一歩

MZ:最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

荒木:Custella Trendは無料のレポートサービスなので、まずはお気軽にご覧いただき「キャッシュレスデータからここまでの内容がわかるのか」と体験していただきたいです。担当者としては現行の43業種のさらなる細分化と、分析の新たな切り口を検討したいです。また、スポットで出している特別号をもっとタイムリーに出して速報性を上げるなど、コンテンツの魅力を上げていきたいと考えています。

 RPDCA(Research→Plan→Do→Check→Action)を回していく上で、第一歩となるのが分析です。小売業界でマーケティングに携わった身としては「分析なくして何も考えられない」という実感を持っています。Custella Trendを用いて現状把握をしていただき、その上で「もっとこういうデータを知りたい」「別の角度で分析するとどうなるのか」という疑問が浮かんだ際は、ぜひ我々にお声がけください。Custella Analyticsを筆頭に様々なサービスでお手伝いができると思います。

キャッシュレスデータでマーケティング課題を解決!

三井住友カードが保有する、膨大なキャッシュレスデータを用いた消費トレンドの分析を毎月レポート形式でお届けします。いち早く顧客行動の変化を捉え、今後の顧客動向を予測するヒントとしてご利用ください。

 

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/04 10:30 https://markezine.jp/article/detail/38338