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第106号(2024年10月号)
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これからのBtoBマーケティングを考える

メルマガは何のため?担当者が陥りやすい落とし穴

 マーケティングにおいてスタンダードな手法「メルマガ」。MAの登場で再注目され、コロナ禍に伴う顧客接点作りとして、改めて取り組む企業も多いです。メルマガを受け取る時は「これは良い感じ」「これはウザったい」と判断できるのに、自分がメルマガを書く側に回ると何故か嫌われるものになることも。それは何故でしょうか?

メルマガは、お客さまとの接点作り

 メルマガは20年も前からBtoBマーケティングで使ってきたマーケティングの手法の1つです。2000年以降メルマガを止める企業も増えてきたと感じていましたが、2015年頃にマーケティングオートメーション(MA)が注目を集めてから、再びメルマガにもスポットライトが当たるようになっています。

 当社カイロスマーケティングは2012年に創業し、Kairos3というMAツールを提供しています。9年間にわたってメルマガへのニーズにも対応してきました。また、当社のマーケティングと営業も創業時から、すべて問い合わせやメルマガから始まるインバウンド型です。そのため、メルマガはカイロスマーケティングにとって重要な施策です。

 さて、コロナ禍で売上が急減するなかで、メルマガを始める中小企業が再び増えています。たとえば、2022年の正月明けは、50通以上の新年の挨拶という件名のメルマガをいただきました。この数を見ても、メルマガをする企業が増えてきたと感じています。

 メルマガの目的は、お客さまとの接点を作ることです。しかし、2020年頃から非接触型の営業を始めた企業では、なかなか売りっ気の強いメールがあることも事実です。

「メルマガを送る側」から見たメリット

 メルマガは、お手軽に始められるマーケティング手法です。BtoBマーケティングに関わる人なら、メルマガの執筆をしたことがなくても、配信設定や企画などに一度は関わったことがあるでしょう。それくらいメルマガは身近な手法なのです。

 ビジネスメールを書ける文章力があれば、誰でもメルマガを書くことができます。そしてメルマガ配信ツールがあれば、誰でも送ることができるのです。こんなに簡単なBtoBマーケティングの施策はありません。

 素朴なデザインのメルマガであれば、Webの製作に比べたら手間がかかりません。HTMLのコードを書く必要はないですし、デザインもおよそ不要です。多くのMAツールやメルマガ配信ツールでは、BtoBマーケティングでも利用できるテンプレートが用意されています。消費者向けのメルマガと違って、法人向けのBtoB向けのメルマガならばデザインも華美にする必要はありません。

 メルマガの配信先を自分で編集できるため、名刺など取引先の情報が手元にあれば業種や地域、役職などのセグメンテーションが自由自在にできます。これはメルマガの大きな特徴です。配信リストというメルマガのセグメンテーションに合わせて情報を取捨選択ができます。

 セグメンテーションがきっちりできるなら、メルマガの本文の企画がとても楽になります。メルマガの受信者のニーズを特定しやすいからです。セグメンテーションをきめ細かくすることでメルマガ本文の企画や執筆の難易度が下がります(なるべく多くの読者がメルマガに反応をしてくれるようにするメルマガ本文の企画や執筆って、実はとても難しいのです)。

 メールは削除さえされなければ比較的長い間、受け手の受信箱に残っているというメリットもあります。何かの拍子にメールを検索した際に、以前受け取ったメルマガが検索結果に入ってくることがあるのです。

 当社はメルマガを9年以上もお届けし続けています。メルマガを配信してから1年以上経って返信をいただくことがありますし、そのまま商談につながるケースもあります。まだ自社のWebサイトがリニューアルできていなくても、完成を待たずしてまずはメルマガを開始しても良いでしょう。

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読者も書く側に回ると「嫌われるメルマガ」を作成してしまう謎

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この記事の著者

佐宗 大介(サソウ ダイスケ)

カイロスマーケティング株式会社 代表取締役
創業前の2011年からMAツールの開発を始め、2012年の同社創業と同時にMAツール「Kairos3」をリリース。同製品は広告宣伝費を抑えながら1,600社の導入実績を持つ。同社創業前は、シリコンバレーのIT事業会社にてPdMを8年ほど経験。それ以前は、アクセンチュアにて戦...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/38403

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