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これからのBtoBマーケティングを考える

マーケティング力が向上するインサイドセールスの作り方を考える

2020年以降、社会情勢の変化によりインサイドセールスを立ち上げる企業が増え、書籍や記事でもインサイドセールスが取り上げられる機会が増えています。本稿では、BtoBマーケティングの観点から見たインサイドセールスの育成やスキルに触れたいと思います。

営業とマーケをつなぐインサイドセールス

 メルマガやウェビナー出席者に営業が接触する流れでは、営業局面での空振りの数が増えて、営業が空回りしやすくなります。メルマガを読むだけで、もしくはウェビナーに参加しただけで、いきなり購入プロセスに進む法人は少ないからです。経験上から申しますと、メルマガ読者やウェビナー参加者は、ほとんどが情報収集の段階にあります。

 マーケティング部門がメルマガの配信や、ウェビナー開催を通してリードを獲得し、営業部門に渡す流れでは営業からマーケティング部門への不満がつのるだけで、あまり良いことがありません。そこで登場する役割が、インサイドセールスです。

 インサイドセールスはメルマガやウェビナーなどのマーケティング施策から創出する見込み顧客に接触してお客様の検討度合いを探りながら、営業にクロージングをお願いするかどうかを見極める役割をします。この役割が、営業とマーケティングの業務の中間に入り前述の課題を中和します。

 インサイドセールスは、営業の組織内で新たに役割を変えるだけでも良いですし、新たにマーケティング組織の中で作ることもあります。

 組織の状態や取り扱う商材によって変わるという前提はありますが、個人的にはマーケティングの組織の中にインサイドセールスの役割を持つほうが機能すると考えています。

迷ったらインサイドセールスはマーケティング組織で立ち上げよう

 マーケティングの組織の中でインサイドセールを持つことによって、マーケティング施策のフィードバックにつながります。さらに、お客様と直接話す機会を持つことで、施策の対象となるお客様の理解につながります。マーケティングチームに顧客理解の機能がある意味は非常に大きいです。

 売れなきゃしょうがない、という反論もあるかもしれませんが、商売をするうえでお客様を知ることはとても大切です。お客様とお話しすることでお客様が抱える課題だけでなく、お客様を取り巻く事業環境などへの理解も深まります。マーケティングチームが想定していたペルソナと実際のお客様が一致しているのかの答え合わせもできるのです。

<マーケティング担当者がお客様との接触を通して学べること>
・ウェビナーのフィードバックを直接聞ける
・メルマガなどのマーケティング施策についてどう感じているか直接聞ける
・ペルソナに設定した顧客像と乖離がないか確認できる

 営業組織の中でインサイドセールス機能を持って、業務から知り得たことをマーケティング組織にフィードバックする方法もあります。しかしながら、マーケティング組織が実施した施策から得られた見込み客に直接に接触できることが重要です。人から聞いた二次情報よりも一次情報のほうがより新鮮で、今後のマーケティング施策をよりよくするでしょう。

 ちなみに、カイロスマーケティングでは、ウェビナーやメルマガからの見込み客に、まずマーケティング組織が接触します。時には電話をすることもあります。直接お客様にお電話を差し上げるだけでも、その会社の雰囲気や担当者の解像度を上げるきっかけになるのです。もちろん、営業経験がないメンバーも、見込み客に電話をすることがあります。電話やメールの基本的対応スキルがあれば、見込み客からフィードバックを得られるのです。

 そして、これはインサイドセールスの役割を演じるだけでなく、マーケターの人材育成にもつながっています。

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この記事の著者

佐宗 大介(サソウ ダイスケ)

カイロスマーケティング株式会社 代表取締役
創業前の2011年からMAツールの開発を始め、2012年の同社創業と同時にMAツール「Kairos3」をリリース。同製品は広告宣伝費を抑えながら1,600社の導入実績を持つ。同社創業前は、シリコンバレーのIT事業会社にてPdMを8年ほど経験。それ以前は、アクセンチュアにて戦...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/04/27 08:00 https://markezine.jp/article/detail/38810

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