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これからのBtoBマーケティングを考える

メルマガは何のため?担当者が陥りやすい落とし穴

【事例】人間らしさを出して10通の返信から商談へ

 ここで、当社のメルマガ事例をご紹介したいと思います。

 ある地方の製造業のお客さまにメルマガのアドバイスをしたことがあります。その会社にとって初めてのメルマガでしたので、メルマガに自己開示をして下さいね、とお伝えしました。担当者も、生まれて初めてメルマガの企画と執筆でした。

 社長を中心にこれまでお客さまと名刺交換した約300名に対して初めてのメルマガを送ることに。10日ほどしてメルマガの本文案が筆者に届きました。導入部、自己開示、本編と順に構成されているものの、全体の6割近くが自己開示。本編はたったの数行程度でした。本来ならもう一度書き直していただくのですが、初めてのメルマガということもあり、あえて自己開示が少し盛りだくさんのメルマガをお届けすることにしました。

 結果、業界標準を上回るメルマガの開封率とクリック率でした。さらに驚くべきは返信数です。300通ほどのメルマガ配信でしたが、なんと10通以上の返信をいただけたのです。

 「御社ってこんなこともやっているんですか?」「ご無沙汰しております。またお願いしたいと思っていたところです。」「以前はお世話になりました。久々に情報交換でもいかがですか?」などの返信が届き、そのほとんどが営業商談につながったそうです。

 自己開示の内容は、およそ前ページでご紹介したような内容でした。週末日記のような、ちょっと微笑ましい行動を開示するものです。

 まるで会社が認めた公文書のような、書き手の人間臭さを全く感じないメルマガでは読者の心は動きません。対面の商談では自己開示やアイスブレークは当たり前です。メルマガでも人間臭さ出すために、自己開示やアイスブレークは当然のことと言えますね。

 このメルマガ事例の成果の全てが、自己開示によるアイスブレークであるとは言い切れませんが、少なくとも自己開示によって返信を気軽にさせている効果はあると考えても良いでしょう。

勝手メルマガ7か条(まとめ)

 最後に9年間で得たノウハウや経験から、本稿をまとめる当社の「勝手メルマガ7か条」で締めくくりたいと思います。

  1. メルマガは即席の非接触の営業ツールであること。誰でもできます。
  2. メルマガ発行者になると、メルマガ読者の思いを忘れて売り込みがち。「売る」よりも「教える」をしましょう。
  3. 自己開示をして、顔の見えるメルマガを目指しましょう。人間臭さとアイスブレークはメルマガでは少し過剰くらいがちょうど良い。
  4. メルマガは相手の受信ボックスに置いておくくらいで良い。すぐに反応がなくても実は読まれることがあります。
  5. メルマガの解約は気楽に考えましょう。解約できないメルマガは何かおかしいです。
  6. 自社だけが知る特別な情報はありません。知っている知見やノウハウは積極的にお届けしましょう。
  7. 社長が過去に交換した名刺は宝の山。宝の山には必ずメルマガをお届けするべきです。

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この記事の著者

佐宗 大介(サソウ ダイスケ)

カイロスマーケティング株式会社 代表取締役
創業前の2011年からMAツールの開発を始め、2012年の同社創業と同時にMAツール「Kairos3」をリリース。同製品は広告宣伝費を抑えながら1,600社の導入実績を持つ。同社創業前は、シリコンバレーのIT事業会社にてPdMを8年ほど経験。それ以前は、アクセンチュアにて戦...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/38403

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