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編集長インタビュー

顧客の成功を起点にしたマーケティングを体現/グロース X 取締役COO 山口義宏氏の挑戦

 現在、マーケターの人材獲得競争は激化し、需要に供給が追いつかず、人材不足に悩む企業も多い状況です。マーケティング思考を持った人材の育成において、個人と企業、それぞれどのような課題を乗り越えるべきなのでしょうか。2022年6月1日付でグロース X 取締役COOに就任した山口義宏氏に、そのヒントを聞きました。

全ての企業に共通する、マーケティングにおける2つの課題

――『マーケティングの仕事と年収のリアル』等の著者であるインサイトフォースの山口さんですが、先日、グロース Xの取締役COOに就任したことが話題となりました。今日は、長年ブランド・マーケティング領域から企業の戦略コンサルティング支援をしてきた山口さんに、マーケティング組織の課題や人材育成について、お話を伺います。

山口:インサイトフォースは今期で12期目ですが、カラーコンタクトや自動車からSaaSまで、多種多様な企業の支援をしてきました。今回、取締役COOとして参画したグロース Xは、私個人で株主・アドバイザーとして関わっている複数の企業のうちの一社でした。

――BtoC、BtoBの老舗企業からスタートアップ企業となると、企業規模も事業フェーズも大きく違いますが、それらの会社で共通しているマーケティング組織の課題はあるのでしょうか。

山口:ポイントは2つですね。1つ目は、共通言語がないことです。大企業のマーケティングにおける課題の8割は、共通言語がないことに起因してます。

 例えば、日本の大手企業では、研修や書籍を通して、一定のマーケティングの基礎知識を持っている個人はいるものの、部門やチームの枠を超えて共通理解や認識ができているわけではありません。言葉の定義や数字の持つ意味の解釈があいまいなまま会話をしていても合意形成ができず、意思決定と実行に至ることが難しい。

 もう1つは、組織全体で見たときに、リテラシーに大きくバラつきがあることです。上位2割の人が優れているだけでは、どんなに優れた戦略があっても、実行が追い付かず、業績に持続的なインパクトをもたらす成果は出ません。

 昨今はマーティング人材の流動性は高まっていますが、外部からマーケターを採用しても育成環境がなければ辞めてしまいますし、すごいCMOがやってきても部下のマーケティング偏差値が低すぎると、成果を出すには至りません。一時的に外部のコンサルティングサービスや業務委託で外部からの助っ人で補ったとしても、コストは高い。持続性を考えると、自社で人材を育成して、社内でマーケティングを運用できる環境を構築することが肝要です。

山口義宏氏
株式会社グロース X 取締役COO 山口義宏氏

知識のインプットだけでは成果は出ない

――MarkeZineの読者の方々には、メディアや書籍を読んだり、イベントに参加したり、学び続けている方がたくさんいらっしゃいます。ただ、組織の中での共通言語作りとなると、個人の自助努力だけでは難しい面もあります。個人でできること、組織として取り組むべきこと、それぞれどのようなことがあるでしょうか。

山口:まず、個人としての学びについて。インプットは良いことですが、それだけでは成果を出すことは難しいでしょう。アカデミックの世界なら知識そのものが主戦場ですが、ビジネスの世界では学んだことを実践で活用して成果に転換しなければ、知識の使い方は磨かれませんし、なにより評価されることはありません。

 企業がマーケティング人材を育てる第一ステップは、全員の基礎的なレベルをきちんと引き上げること。どの組織でも自ら学習に熱心な人は1~2割ぐらいの感覚です。残りの8~9割を戦力化するために、働きかけることが大事です。

――個人でも組織でも、インプットに偏ってしまい、アウトプットが追い付かないという課題は多そうです。

山口:個人の姿勢はもちろん大切ですが、会社としても、社員が習得した知識を自社の事業にあてはめて、企画を提案、実行できる環境を整えることが大事です。インプットとアウトプットの機会をセットで設定し、業務で成果を出すところまで仕組み化する。インプットを活用するまでの補助線を組織に組み込むことで、残りの8~9割の人が育つようになります。

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/16 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39140

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