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イベントレポート

情報を“あえて”送らない判断も必要 接触すべき対象を見極め、消費者のエンゲージメントを向上させるには

 メール配信を軸としたコミュニケーションシステム「WEBCAS」を通じ、顧客企業と消費者間のエンゲージメント向上に努めてきたWOW WORLD。同社が今夏、新CDPソリューション「WOW engage(ワオエンゲージ)」の提供を開始する。2022年5月16日(月)に開かれたローンチ会見では、同社社長の美濃和男氏のほか、WOW engageの開発に協働したデータビークルの西内啓氏や経済アナリストの森永卓郎氏が登壇。「生活者のメディア接触時間が増えた昨今、情報を“あえて”送らないことがむしろ消費者とのエンゲージメント向上につながる」と指摘する美濃氏の真意を含め、本稿では会見の内容をレポートする。

増えるメディア接触時間、消費者は情報の波に“溺れている”

 1995年に創業し、2021年7月にはエイジアから社名を変更したWOW WORLD。これまでCRMアプリケーションシリーズ「WEBCAS」の開発・提供に注力してきた。

 WEBCASの提供開始から20年が経過した2022年、同社が新たにローンチする製品がCDPソリューション「WOW engage(ワオエンゲージ)」だ。開発の背景には“情報過多”という社会情勢があったと美濃氏は語る。

WOW WORLD社長の美濃和男氏
WOW WORLD社長の美濃和男氏

 「iPhoneが日本に上陸した2007年以降、人々のインターネットメディアへの接触時間は増え続けています。特に『携帯電話/スマートフォン』を介したメディア接触時間の伸びは顕著で、2021年には1日あたり139分と、2011年に比べて115分も増加しているのです(博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2021」より)」(美濃氏)

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 また美濃氏は、米国の調査会社The Radicati Groupの調査結果も引用。2021年の1人あたりのEメールのトラフィック数は約3,196億通、ユーザー数は約41億人で、2025年には3,764億通、ユーザー数は約46億人に上るという。この結果を踏まえ「企業が消費者に発信する情報量も毎年増加していく」と美濃氏は予測する。

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情報過多な社会であるがゆえ「あえて送らない」という選択肢

 このままいけば生活者はあふれる情報を処理しきれず、情報アレルギーになってしまうのではないか──そんな課題意識から「必要なことを必要なタイミングで必要な場所に届けるツール」として生まれたのがWOW engageだ。

 WOW engageは、企業が持つ顧客情報と購買行動履歴などのデータをCDPで統合。集まったデータを統計学に基づいて分析することで、情報発信のタイミング・手段の最適化を支援する。

 WOW engageのコアにあるのは「統計学を用いて消費者を“深く”理解した上で、配信すべきでないと思われる情報はあえて送らない」という思想だ。情報過多の社会において、同社は「発信頻度の高さがユーザーの離脱につながっている」という仮説を立てたのだ。

WOW engageのサービス概要を表した図【クリック/タップで拡大】
WOW engageのサービス概要を表した図【クリック/タップで拡大】

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/20 07:00 https://markezine.jp/article/detail/39196

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