二分化したインフルエンサー
現在インフルエンサーのタイプは、ライフスタイラーとレビュワー(前回の記事ではレビューインフルエンサーと呼んでいました。以降レビュワーと呼びます)の2タイプに分類できます。ライフスタイラーとレビュワーでは、投稿内容やフォロワーから期待されていること、マーケティング上の効果などが異なります。具体的に比較すると一目瞭然です。
![ライフスタイラーとレビュワーの違い](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_01.png)
結論から言えば、企業は目的に応じてインフルエンサーを使い分けることが重要です。ここからは、それぞれの特徴を深掘りするとともに、インフルエンサー活用のヒントをお届けします。
まずは下の図を見てください。当社にて18~39歳男女を対象としたオンラインデプスインタビューにより、SNSでの情報接触を介して最終的に購買に至るまでの行動の流れを整理したものです(n=30)。
![SNSでの情報接触を通じて購入に至るまでの行動](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_02.png)
この流れに対して、ライフスタイラーとレビュワーの役割を当てはめると以下の図のようになります。それぞれの性質上、ライフスタイラーは「発見~検討」の段階に対して、レビュワーは「探索~確認」の段階に対して強く機能します。なぜ機能する段階が違うのか、それぞれの特徴から紐解いていきます。
![ライフスタイラーとレビュワーの役割の違い](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_003.jpg)
価値観トライブにアプローチするライフスタイラー
ライフスタイラーは自分自身のライフスタイルに焦点を当てており、日常的なシーン、訪れた場所、使ったもの、食べたものなどを紹介しています。その人の価値観や趣味嗜好が強く表れるので、フォロワーからの期待値もこの人のセンスやライフスタイルが好き、真似したいというニーズになっていきます。
マーケティング施策で起用する際も、共感・憧れの醸成が期待できるということになります。フォロワーからの期待値が重要なので、フォロワー数やフォロワーからの平均エンゲージメント数などを重要視すると良いでしょう。
また、趣味嗜好が強く表れるので、価値観トライブ(趣味嗜好で分類されるグループ)のうち、どのトライブの人々にリーチして欲しいかをまず設定し、そのトライブに影響力が高そうなライフスタイラーを起用すると効果的です。
![価値観トライブの一例](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_04.png)
さらに、同一トライブの中で複数のインフルエンサーから情報がリーチすることで、認知だけでなく購入意向が上がりやすいことも確認されています。複数の人から見聞きすることで、態度変容に対する影響力が高まるということも意識しておきましょう。
![同一商品・ブランドの複数インフルエンサーリーチによる認知度の変化](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_05.png)
![同一商品・ブランドの複数インフルエンサーリーチによる購入意向度の変化](https://mz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/40004/40004_06.png)