メルマガは「ラクして効果を出す」ものである
——WACULでは、どのようにメルマガを工夫していますか?
WACULは、代表取締役の垣内が「メルマガはバナーである」と言うくらい、力を入れています。実は前職のラクスにいたころから、WACULのメルマガも「すごいな」と思って見ていました。「メルマガはバナーである」というのは、「パッと見でユーザーのアクションを起こす」という点でメルマガもバナーも同様であるという意味で、メルマガのファーストビューからいかにスムーズにLPに誘導するかを突き詰めて考えています。
たとえば、わかりやすい部分としてCTAのマイクロコピーがあります。セミナーの案内でよく「申し込む」のボタンがありますが、WACULのメルマガではそこを「とりあえず予約してみる」としています。ウェビナー案内のメルマガで「興味はあるけど、その場で決めきれない」というようなときがしばしばありますよね。そんなときは「申し込む」のボタンをクリックするのに、迷いやためらいが生じるものです。そうしたハードルを「とりあえず予約してみる」のコピーで下げているわけです。
——マイクロコピーの推敲は、どんな企業でもすぐに実践できそうです。ほかにもポイントがありそうですが、どうでしょうか?
WACULの場合、目標設計のところからしっかり設計しているのはもちろんですが、「いかに楽にやるか」を徹底している点がポイントだと思います。現在、メルマガは週に5回配信しているのですが、1通のメルマガにかける時間は10分から15分ほど。だから誰の負担にもなっていません。それでも成果はしっかり出ています。
メルマガの配信担当は、マーケターだったり営業だったりしますが、みなさん他にもたくさんの仕事を抱えています。「メルマガを1通配信するのに半日ほどかけている」というお話を聞くこともあるのですが、メルマガにそんなに時間と労力をかけるのは効率的でも健康的でもありません。ほかのことに頭を使えるよう、オペレーションの部分にあるムダはどんどん排除していくべきです。
——安藤さんはこれまでラクスでメールマーケティング・エバンジェリストとして活動されてきました。WACULに移られた今、どのような取り組みをしていきたいと考えていますか?
これまでメールマーケティングに特化して、知見やノウハウを広めていく活動をしていました。その中で実感したのは、マーケターの大多数がオペレーション部分にかなりの時間を取られているということです。そこがとてももったいないと思っていたからこそ、メルマガにおいてはとにかく省力化して、少ない労力で成果の最大化を実現することをずっと考えてきました。
現在WACULではCMOというポジションにいます。メールマーケティングに限らず、WebサイトのSEO対策やLP制作など、より広い範囲でマーケティング領域のオペレーションを効率化していくことが私のWACULでのミッションです。世の中のすべてのマーケターのレベルを80点に持っていけるよう、テクノロジー、AIの力をもって貢献していけたらと思います。
