UGCの分析は無料でもできる
前回は、「UGCが売上につながる仕組み」を解説しました。今回は、有料のツールを使わず、無料でもできるUGCの分析手法と分析時のポイントを解説します。
データ収集や分析のしやすさの観点から、今回もTwitterをメインに取り上げました。連載第1回でも紹介した「定量分析」「定性分析」という二つの観点で、分析の手法を紐解きます。
定量分析の利用シーンと活用できる二つの無料ツール
連載第1回では、「定性分析」から取り掛かることを推奨しましたが、今回は体系的に理解するために「定量分析」も併せた方法を紹介します。
定量分析とは、数値データを用いて分析する手法です。第2回で解説したように、ホットリンクでは「UGC数・指名検索数・売上」の相関を分析するために、定量分析を活用しています。SNSアカウント運用の成果を効果測定するシーンなど、「施策がどれほどのUGC数創出につながったのか?」を評価する際に使うケースが多いのが定量分析です。
まずは、定量分析に活用できるツールを参照できる数値とともに紹介します。
Twitterの検索
1日に数件など、目視で数えられる程度のUGC数ならば、いわゆるエゴサーチでも十分調べられます。
方法としては検索窓にキーワードを入力し、「最新」を表示します。実際に内容を「目検(目視で確認)」しながら「1週間あたり○件」など、一定期間内におけるUGCのボリューム感を大体把握します。
目検のメリットは、実際のUGCの中身を見ながら、分析に有効なUGCが何件あるかを把握できること。デメリットは、工数がかかることです。
Yahoo!リアルタイム検索
「Yahoo!リアルタイム検索」は、UGC数が多い商材・一般キーワードを扱うケースや、目検する時間が足りないタイミングなどに有効なツールです。
過去最大30日の間に、UGCが何件出ているかを数値で表示してくれます。ツイート件数の推移も折れ線グラフで表示してくれるので、UGCが増加したタイミングも把握しやすいです。
上記2点のツールの注意点は、数値のダウンロードができず、自分で数値を書き留める必要があることです。正確な数値で定量分析をしたい場合は、有料ツールの導入が必要となります。有料ツールを使ってできる分析の詳細は、次回解説します。
ちなみに、「指名検索数」を調べる場合は「Google Trends」が手軽に利用できます。絞り込んだ期間内での最大値を100として、ボリュームの推移を見ることができます。
ホットリンクのSNSマーケティング支援の現場では、UGC数と指名検索数を一緒に見ながら、売上に影響を与えた要因やできごとを分析することが多いです。