UGCが売上につながる「仕組み」
前回は、データ分析の観点から、SNS活用における課題を発見しやすくするための「考え方」を紹介しました。繰り返しとなりますが、SNS分析ではフォロワー数やバズといった数値を追いがちですが、売上につながるデータとして「UGC(User Generated Content)=ユーザーによって生成された投稿」を分析するほうが重要です。
過去にUGCが売上につながった事例が多くあることを簡単に述べましたが、そもそもどのような理由があるのでしょうか? 第2回となる本稿では「UGCが売上につながる仕組み」をデータ分析の観点も交えて解説します。
「UGC数増→指名検索数増→売上増」という相関関係
商材特性などにもよりますが、ホットリンクの調査では、UGCは指名検索数と相関し、指名検索数は売上と相関していることがわかっています。
また、ホットリンクが2021年8月に発表した調査結果からも、あるブランドにおけるTwitter上の会話量が、そのブランドの売上に明確なインパクトをもたらしたことが判明しています(参考:「ホットリンク、Twitterでの会話量の売上高への貢献を調査」)。
読者の中には、「指名検索」というワードが聞き慣れない方もいるかもしれません。
指名検索とは、GoogleやYahoo!などのブラウザ検索において、特定のブランド名やワードを検索する行動を指します。これと対になるのは「一般検索」です。
【指名検索と一般検索の一例】
- 指名検索の検索ワード:「ホットリンク」
- 一般検索の検索ワード:「SNSマーケティング 企業」
たとえば、SNSマーケティングについて調べているユーザーがいるとして、漠然と「SNSマーケティング 企業」と調べているユーザーと、「ホットリンク」と指名検索しているユーザーとでは、購買意欲が高い方は明らかに後者でしょう。指名検索数が増えるほど、売上につながっていく可能性も高くなります。
Yahoo!マーケティングソリューションの調査によれば、「指名検索」と「一般検索」では売上に与える影響力に約10倍の差があるともいわれていることからも、指名検索の重要性がわかるのではないでしょうか(参考:「1番目の指名検索『指名キーワード起点』が新たなブランディング指標に」Yahoo!マーケティングソリューション)。