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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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新時代に向けて知っておきたい「The Trade Desk」の可能性(AD)

デジタルシフトする消費者へ、質の高いリーチを実現 リステリンの行ったプロモーションとは

100%に近い確率で視聴率と様々なリフトアップを実現

――具体的にどのようなコミュニケーションを行いましたか。

為谷:オーラルケア関連の記事などに配信したコンテクスチュアルターゲティングは、よりリーチの質を担保するために、プレミアムな媒体に届けられるPMP(Private Market Place)とオープンの両方で出稿しました。

 TVerへの出稿は、マウスウォッシュの主な購入者となる主婦層とオーラルケア関心層をターゲットに実施しました。前者では、女優の西田尚美さんを起用し家庭でのマウスウォッシュを使うイメージを伝えるという、主婦の方に向けたコミュニケーションを行いました。

吉田:オーラルケア関心層に向けては、通常の歯磨きで磨く歯の表面積は口内の25%であることをコミュニケーションしました。

佐藤:TVerに関しても、PMPでの配信を行っています。DSPを介した運用型の配信では、ターゲティング、フリクエンシーのコントロールに加えて、リーチした消費者がどうなったのかをBLS(ブランドリフト調査)で計測することができます。これらを複合的に活用し、インサイト分析、次のアクションまでつなげられることが従来のCTV活用とは違う点です。

――今回の取り組みで、どのような結果が得られましたか。

為谷:コンテクスチュアル配信ではコンテンツ文脈からターゲットを的確に捉え、KPIとした「完全視聴」と「リーチ」の目標を達成できました。TVerでは、約97%と高い完全視聴率でターゲットに対して確実に視聴をさせることに成功。また、BLSの結果より「商品の比較・検討・購入」項目で高いリフトアップが見られました。

吉田:最終的なゴールは売上ですが、テレビCMとCTV・OTTを包括的に展開したことで、シェアと売上の上昇があり、効果を感じられました。

――どのような学びが得られましたか。

佐藤:オーラルケア関心層は顕在層、主婦層は潜在層と位置付け、分析していきました。

 オーラルケア関心層は、BLSの結果として、商品認知や購買、比較検討のリフトアップがとても高く出ました。顕在層に比較検討や購入の後押しとしての効果が出たと考えています。

 一方で潜在層と位置付けてCTV・OTTで配信した主婦層は、広告認知と広告好意度がWeb広告など他のどの配信よりも高く出ました。CTV・OTTは潜在層における認知、顕在層への購買寄与それぞれに効果が出ることが見えたと捉えています。

為谷:TVerの主婦層ターゲティングに関しては、クリエイティブも主婦向けのものだったので、それがシナジーを生み、広告認知や内容理解、比較検討でのリフトがありました。クリエイティブの内容とターゲットが合致していることが大事になることを学びました。

成果を次に活かし勝ちパターンを探っていく

――今後の展望をお聞かせください。

吉田:今回のCTV・OTTの実施は社内でも評判が良かったので、引き続きテレビCMなどと並行して活用していきたいです。そのためにも、ベストなクリエイティブやターゲティング、配信タイミング、配信量などの勝ちパターンを見つけていきたいです。そうしたらリステリンだけではなく、社内の他のブランドのマーケティングにも適用できるのではないかと考えています。

為谷:弊社としては、クッキーレス化が本格化した際の準備としてデータを蓄積し、ラーニングを深めておきたいと考えています。また、テレビ視聴環境の変化に対応すべくCTV・OTTに関するプランニングの準備も進めていきたいです。今回の案件ではターゲットとマッチしたクリエイティブのリフトが高くなったので、ターゲティングに応じた広告素材の出し分けもしていけたらと考えています。

佐藤:マウスウォッシュのカテゴリー成長とリステリンの購入率アップをサポートしていくために、3つのことを考えています。1つは、オーディエンス発掘。弊社のAI技術を活用し、主婦層以外にも、ライフステージが変わるタイミングなどでマウスウォッシュに興味関心を持つユーザー層を見つけられたらと思っています。

 2つ目に、主婦層の中でもさらに当てるべきユーザー、タイミング、クリエイティブなど改善施策につながるインサイトを見つけていけると良いと思っています。運用型広告から得られる効果を見ていくことで、そうした最適化をしていけたらと。

 そして3つ目に、テレビとデジタルの相互補完をやっていきたいです。その中で、テレビの最適比率も見つけられたらと思います。また、CTV・OTTで得られたインサイトを基に、テレビCMのクリエイティブのヒントにしていくことで、テレビとデジタルの良いシナジーが生まれるのではと考えています。

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2023/07/13 14:21 https://markezine.jp/article/detail/40602

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