Criteoは、日本の買い物客男女合計1,200人以上を対象に、インフレの中での購買行動に関する調査を行った。その結果から、景気が不安定で様々なコストが上昇する中、好きなものを犠牲にすることなく、自分にとって最も高い価値をもたらすものを購入しようとする買い物客の姿が浮かび上がってきた。
調査結果の概要は以下の通り。
1、お買い得品を探す場所は「オンライン」
より安い商品を求めるユーザーは、実店舗よりもオンライン店舗を選ぶようになっているという結果が出た。
- 買い物客の55%が、購入前にオンラインでより多くの時間を費やし、より安い商品を検索
- 買い物客の53%が、実店舗よりもより価格が安い商品をオンラインで見つけている
- 買い物客の42%は、オンラインでショッピングをすることが多いと回答
2、自分の好きなものには積極的に出費
世界的なインフレの影響で、ガソリンや食品などの必需品のコストは上がっている。その一方で、欲しいと思う商品や体験を購入することを諦めない消費者の姿も見えてきた。
同調査を実施した他8ヵ国(オーストラリア・フランス・ドイツ・イタリア・韓国・スペイン・イギリス・アメリカ)の中でも、日本は所得階層に関係なく、ジュエリー・時計・香水・ハイブランドバッグなどの高級品への支出が多いことが判明した。
高級品=ジュエリー・時計・香水・ハイブランドバッグなど
3、将来を見越して、前倒しで買い物をする消費者
物価上昇の影響を受け、消費者は限られた予算を最大限に活用すべく、様々な工夫をしていることがわかった。
- クリスマスなどのホリデーシーズンや誕生日に向けたプレゼントを前もって購入する:17%
- 商品を購入する予定をキャンセルもしくは延期した:26%
- 早めに電化製品や家具などの高額商品を購入している:27%
- 洗剤やティッシュなどの必需品はまとめ買いしている:60%
4、お買い得よりも品質を優先
買い物客は節約を第一に考えつつも、依然として長持ちする高品質な商品を求めている。割引・クーポンと並んで、製品の品質や送料無料は購入を決定する重要なポイントとなっていることが判明した。
5、消費者が求めているのは、単なる値引き以上のもの
共感できるブランド価値や、ポイントやマイレージといったロイヤルティポイントは、買い物の意思決定を後押しする動機となっている。
【調査概要】
調査期間:2022年11~12月
調査対象:日本の買い物客
回答者数:1,254人
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