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共感を呼ぶDMでLTVが4割増 森永乳業とDM0に聞く「引き算のクリエイティブ」

 今回、森永乳業「森永ビヒダス 大腸のキホン」は、定期購入おまとめ配送のDMで「全日本DM大賞」の銀賞を受賞した。同社のビジョンにも掲げるSDGsを軸にした設計で、顧客の反応率は約70%と、通常のDM施策に対して約6倍の効果が出ている。本稿では、森永乳業のEC担当者と、本DM施策をともに進めたダイレクトマーケティングゼロへの取材を通し、ブランド価値の向上につなげるDM企画発想の裏側やポイントを探る。

ビフィズス菌素材で消費者の健康問題の解決を目指す

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、皆さまのご経歴と現在の業務領域についてお教えください。

北村:2003年に森永乳業に入社し、10年弱、赤ちゃん用ミルクや乳幼児食品の研究職に就いておりました。その後、介護食品や高齢者向けの食品の開発に携わり、現在はEC部門で、ビフィズス菌素材を使用したサプリメントの販売に関わり、CRM構築の部分で、チームリーダーを務めています。当社のビフィズス菌素材は、消費者の皆様の健康にお役に立てるとの思いから、その良さを伝えていくため、日々思案しています。

森永乳業株式会社 EC事業統括部 ECビジネス開発グループ アシスタントマネージャー 北村 有紀氏
森永乳業株式会社 EC事業統括部 ECビジネス開発グループ アシスタントマネージャー 北村 有紀氏

田村:ダイレクトマーケティングゼロ(以下、DM0)で代表取締役を務めております。私は、ベネッセコーポレーションで10年間マーケティングキャリアを積んだ後、通販化粧品会社で3年間BtoC事業の統括責任者を務めました。その後、2009年に「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。「世界をダイレクトマーケティングだらけにすること」をビジョンに掲げ、EC/通販におけるコンサルティングを主に、新規獲得からCRM構築まで一貫して担当しています。

山本:私は現在、DM0で、コンサルティング部のマネージャーを務めております。森永乳業さんには2021年にお問い合わせをいただき、初期のコンサルティングから担当しております。現在は、「森永ビヒダス 大腸のキホン」の商品を中心に、その事業改善についてメインで担当しています。

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(写真左)株式会社ダイレクトマーケティングゼロ 代表取締役 田村 雅樹氏
(写真右)同社 コンサルティング部 マネージャー 山本 太一氏

配送を3ヵ月分にまとめてお客様・環境・企業のすべてにお得なDM施策

MZ:森永乳業さんの「おまとめDM」について、まずは概要から教えてください。

北村:当社の主力商品「森永ビヒダス 大腸のキホン」を毎月1袋ずつ届けている定期顧客に対して、3ヵ月分まとめてのお届けへの変更をご案内するDM施策です。そこから、はがきや電話、そして専用の申し込みLPへ誘導する設計になっています。

 ポイントは、DMのコンセプトです。このおまとめ配送の案内自体には新規性はなく、定期配送事業では常套手法です。どういう切り口だと生活者に受け入られるか、DM0さんと検討を重ねて、当社が元々「SDGs消費」に力を入れていたことから配送コストや環境負荷低減を切り口にしました

実際にDMで使用した封筒、レター、ご案内リーフ、返信用はがき(左から)。ご案内リーフを使い、「おまとめ」への手続きがサステナブルな取り組みだと顧客に伝えた
【クリックすると拡大します】
実際にDMで使用した封筒、レター、ご案内リーフ、返信用はがき(左から)。ご案内リーフを使い、「おまとめ」への手続きがサステナブルな取り組みだと顧客に伝えた

北村:使うダンボールの量も、配送に関わるCO2の量も削減でき、環境に非常に良いのはもちろん、お客様にとっても受け取りの頻度や支払いの手間も減ります。お客様にとっても環境にとっても当社にとっても、三方良しの施策になったと思っています。

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新規獲得は順調、課題は継続率の向上

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この記事の著者

釘﨑 彩子(クギサキ アヤコ)

 2019年からマーケティング・広告の専門出版社で編集者として勤務。広報・PR分野を中心に編集業務にあたる。2022年よりフリーランスのライターに。媒体問わず、マーケティング、広報、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/03/30 11:00 https://markezine.jp/article/detail/41565

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