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博報堂プロダクツのプロフェッショナルたち(AD)

実店舗とECを隔てる「壁」はどこにある?真のOMOを実現するための、VMD×DX理論とは

「売場診断」から顧客体験の穴を炙り出す

──VMD×DXはどのように進めていくのでしょうか。

畠山:VMD×DXの案件に限らず、博報堂プロダクツでは、まずクライアントの課題感をしっかりとヒアリングします。その上でゴールの設定を行い、全体設計に入ります。

吉田:ハードの導入やシステム設計も、最初に全体のゴールや方向性、コンテンツとコミュニケーションなどをきちんと設計しておかないと無駄が発生します。ハードから決めると、いざ実施する段階で、できないことがわかるケースが往々にしてあります。

西塚:またプランニングのフローの中でも特に「売場診断」が欠かせません。売場診断には独自のチェック項目を多数設けています。また、我々のチームにはVMDインストラクターの資格保有者が在籍しているので、まずは実際に対象の店舗に伺って、診断をします。

畠山:客観的な視点で売場を見た方が、本質的な課題の発見がしやすくなります。伺っていたお話と店舗を訪問した際の売場の状況が驚くほど違うことはよくあります。

西塚:大枠が把握できたら5つのプレゼンテーションに基づいて、店内レイアウトや、1to1のコミュニケーションをするためのコンテンツやコミュニケーション、グラフィックなどの細かい設定までデザインします。

畠山:我々リテールクリエイティブチームには、VMDを設計するプランナー、グラフィックや3Dのデザイナー、コピーライターなど店頭のクリエイティブ制作に特化したメンバーが集結しています。1人のプランナーがブレーンとなり、そこに各クリエイターが連携してアイデアを具現化するので、最後まで一貫して軸がブレません。

吉田:システムに関しても、弊社の強みはマルチベンダー性です。いろいろな協力会社さんと一緒に進めており、だからこそ選択肢の中から、中立な立場で最適なものを提案できます。

「VMD×DX」を浸透させたい

──最後に今後の展望・展開をお聞かせください。

西塚:VMD×DXやOMOはハードルが高いので、まずはしっかり課題を洗い出した上で小さく始めてみるのがいいと思います。こうした取り組みが増えてVMD×DXが当たり前になれば嬉しいです。

畠山:デジタル化に予算をかけて、施策を行っているのに効果が出ないクライアントのもどかしさをなくしていきたいです。私は、いつも1人の生活者として売場を見るように心がけています。生活者目線で良い売場がどのようなものかを常に考えつつ、VMD×DXを通じて、買い物体験をより価値のある楽しいものにしていきたいです。

吉田:ECが発達してオンライン上で便利に購入できてもリアル店舗での「買い物の楽しさ」は変わらず求められ、リアルの価値がさらに上がっています。だからこそ「リアル店舗の価値作り」と「ECでのより良い買い物体験」を共に作ることの重要性が増しています。

 我々は元々、店頭プロモーション領域では業界内でもかなりの知見があります。そして有力なメンバーがそろい、きちんとアウトプットできると自負しています。そこに新しいテクノロジーを加えることでシナジーが生めるのです。VMD×DXを提唱している企業はまだ少数派。やってみたいクライアントはぜひご相談いただきたいですね。

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/03/27 10:00 https://markezine.jp/article/detail/41639

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