Spotifyでは、広告の聴取完了率が96%にも及ぶ
Spotifyユーザーの広告に対する心理的な壁が低いことは強みの一つでしょう。別の調査から、楽曲間に挟まれるSpotifyの音声広告の聴取完了率は96%に及ぶことがわかっています(2023年第一四半期の「Spotify Internal Data」より)。また、Sonic Science 2.0の中で楽曲と広告が切り替わった瞬間の心理生理学的反応を調べましたが、特に広告に切り替わったからといって、心理的変化はほぼ見られませんでした。これは、ユーザーから広告が「コンテンツの消費を阻害するものではない」と判断されたといえるでしょう。
また、その事実を裏付けるように、Spotifyのユーザー数は加速度的に増えており、それにともなう音楽やポッドキャストの再生時間も前年比で20%以上も増加しています。
さらに、当社ではUIやUXに関しても積極的な投資を行っており、一人ひとりのユーザーにパーソナライズされたリスニング体験を追求しています。たとえば、先日海外で発表された「DJ」機能は、AIが過去の聴取行動からユーザーの好みの楽曲を予測し、自動的に選曲してくれるというプログラムです(日本での提供開始時期は未定)。
そしてもちろん、それらの音楽やポッドキャストは主にプロが制作したものであるため、広告主にとってはブランドセーフティの面から見ても安心して使っていただけるプラットフォームです。
生活者が消費行動を起こしやすい「特定の時間」を見つけ出す
まず、広告ではなく音声コンテンツに対する聴取目的を見ると、前述の通り、世界のZ世代とミレニアル世代の65%がデジタル音声コンテンツを「メンタルヘルス」のために聴いていることが判明しています。また、ユーザーのプレイリストから、その時の聴取気分を推測することが可能ですが、比較的アップテンポなプレイリストを聴くことで「気分転換をしたい」と思っているユーザーや、ニュース系のポッドキャストで「移動時間を無駄なく使いたい」という大変勤勉なユーザーも多い印象です。
Spotifyでは、こうした聴取態度や気分を推し測って、音声コンテンツのコンテキストに沿った広告を配信可能です。
なお、午前中に最も多くのユーザーがSpotifyを聴くタイミングは「通勤・通学時」です。移動中にオーディオを聴いているリスナーは感情の活性化レベルが非常に高くなっており、この状態のオーディエンスに音声広告を当てたところ、ランダムに配信した時よりも通勤・通学中を狙って配信した時の方が広告に対するエンゲージメントが11.3%増、広告想起率が5.3倍と非常に高くなることがわかっています。
実際にクライアント様が広告出稿される際には、クライアント様が保有するデータと、当社の持つ聴取データなどを照らし合わせて提案をさせていただきます。というのも、クライアント様の商材によって、ユーザーの需要が高まりやすい「特定の時間」も異なります。そのため、各企業様に最適なタイミングを探っていければ、と思います。